本日は、山本ひろし参議院議員と 公明党県議団3名で、 県認知症疾患医療センターである 砥部病院を視察しました。 中城敏院長、中城有喜センター長から、 センターの概要と現況について お話を伺いました。 “認知症 県内5万人” “推計より大幅増”。 これは本年2月の地元紙の見出しですが、 高齢者の増加に伴う認知症の急増は 全国的な傾向であり、 本県でもその対策が急務となっています。 県では、 認知症患者とご家族を 医療面から支援するため、 認知症疾患医療センターを 県下7か所に設置し、 平成25年から業務をスタートしています。 砥部病院はその内の1つで、 松山圏域6市町の約65万人をカバーし、 中予地区の認知症医療における拠点として 期待が寄せられています。 現在、高齢者の15.7%が認知症といわれますが、 80歳で20%、90歳では60%というふうに、 認知症は高齢になるほど有病率が高くなります。 また、 発見が遅れるほど改善が難しくなるため 早期発見が極めて重要ですが、 実際には、 多くの高齢者は、要支援1~2など 軽度の介護レベル段階では、 多少自覚症状があったとしても 認めない、 診察を受けたがらない、 のだそうです。 結果的に、センターへの来所が1~2年遅れ、 その間に症状が進む。 この点“がん”と似た難しさがあり、 早期診断早期絶望という、 当事者が抱く恐怖と不安を 社会全体で取り除く必要があるとして、 中城院長から、 先進事例として福岡県大牟田市への言及がありました。 同市は、10年以上も前から 町ぐるみで認知症のサポートに取り組んでおり、 今では“安心して徘徊できる町”とも言われるほど 独自の地域ケアパス体制が構築されているのです。 公明党は、2025年を目途とした 地域包括ケアシステムの構築に取り組んでいますが、 本日の視察を通して 認知症サポートは正にその根幹をなすものであることを 痛感しました。 ご対応頂いた中城院長はじめスタッフの皆様に 感謝いたしますとともに、 今後の本県施策に反映できるよう しっかり取り組んでまいりたいと思います。