本日の議題は、 県内のNPO法人の現状と県の取り組みについて。 県では、地域の課題を解決するため 「多様な主体による協働指針」を策定し、 住民や自治会、NPO、企業、行政など 様々な担い手の連携による地域づくりをめざしています。 そうした中、 昨年末時点での県内のNPO法人の認証数は423で、 毎年20~50のNPO法人が設立されている とのことでした。 市町別に見ると 423の内、松山市が207と5割近くを占め、 今治市39、新居浜市32と続きます。 活動分野別では、 保健福祉64%、団体助言55%、まちづくり54%の順でした。 また、現状における課題も具体的に挙げられ、 主なものとして、 事業収入・資金繰りの厳しさ、 職員・ボランティアなど人材確保・育成の困難が挙げられました。 国の認定NPO法人制度は 2012年度から都道府県の所管となり、 本県でもこの間、 企業等連携事業や愛媛未来づくり協働提案事業、 あったか愛媛NPO応援基金の設置・活用による 各種助成事業など 積極的な取り組みが進められています。 この“協働”というテーマは、 私自身のホームページで掲げる 3つの政策の柱の1つでもあり、 とりわけ関心が深いのですが、 NPO認定を行う県としては より明確な戦略を持つ必要があると思います。 少子高齢化や産業の低迷、財源難など 地域の持続可能性が特に危ぶまれるのは、 県内では中山間過疎地域と離島です。 しかし、現状、そうした市町においては、 NPO法人はわずかしか存在しません。 自治体経営が深刻な地域にこそ 多様な主体の協働がより切実に求められるのです。 それに対し、十分な戦略が描き切れていない というのが現状における本県の課題ではないか、 という主旨で 私も持論を述べさせて頂きました。 多様な主体による地域の協働は、 傍観者から主体者へ、 受動から能動へ、 という1人1人の意識と行動の変化を伴う取り組みです。 一朝一夕とはまいりませんが、 どこまでも粘り強く、 小さな成功事例を1つ1つ育んでまいりたいと思います。
地方分権改革の動向と本県の取り組み状況について、 が、本日の議題でした。 これまで国では、 1999年の第1次、 2008年の第2次分権改革により、 地方への権限移譲や規制緩和を 一定程度進めてきました。 そして昨年4月の閣議決定を受け、 今後、第3次一括法案として 74の法律を順次整備していくという流れの中、 本県でもこれまでに37条例を改正・制定、 23条例で県の独自基準を設定、 今後12条例の改正に取り組む というのが本日の主な概要でした。 その他、 国の出先機関改革等についても 説明があったわけですが、 質疑に入った瞬間の 会議室を包むもどかしい雰囲気が、 地方分権実現の至難さを 如実に物語っているように思えました。 道州制を含む本テーマの本質は、 国の統治システムを変えるということですから 簡単ではないのは当然です。 が、私には、 少なくともこれまでの議論の中に、 税財源への言及が見られないこと、 都道府県や市町村間、 つまり当事者である地方の足並みが揃わないこと、 この2つは 決定的に必要条件を欠くものと思えてなりません。 まずは、 国民に対する説得力を増し、 国を動かすためにも、 地方6団体が一枚岩となるべきです。 その上で 国と地方の協議の場を法制化しなければなりません。 ここまでたどり着くのも大変な道のりではありますが、 あくまでそれは入口論にすぎず、 真の地方分権改革への第1歩はそこから、 と私は思います。 私ができること、 愛媛ができること、 与党としてできること。 できることを懸命に模索しながら、 腰を据えて地方分権改革に取り組んでまいります。
本日、県内政財界をはじめ 各界各層約400名の皆様にご参集を頂き、 公明党愛媛県本部2014年政経文化パーティが 盛大に開催されました。 党幹部として漆原国対委員長、 そして地元選出の 石田のりとし四国議長、山本ひろし副議長、 谷合まさあき参議院議員が揃い踏み、 参加者の皆様と親しく年賀交歓が行われました。 公明党結党50周年の佳節を迎える本年は、 4月に県都決戦といわれる松山市議選、 さらには秋の松山市長選、愛媛県知事選と 重要な政治日程が控えています。 その中で、公明党がどういう存在感を示し どんな役割を果たしていくのか、 これまで以上に注目される1年となりそうです。 だからこそ今年は、 原点に立ち返らねばならないと思います。 「大衆とともに」を立党精神に掲げる私たちは、 誰によって支えられ、何をもって期待されるのか、 50周年を迎える本年、 あらためてその原点を刻んでいこうと思います。 閉会挨拶に際し、 そんな思いを感謝の気持ちと共に述べさせて頂きました。 ご参集頂きました皆様、本日は誠に有難うございました。 全力でがんばります!
今年1月からスタートさせた全国初となる同制度について、 愛媛県交通安全協会を訪問。 宮脇専務理事から制度を導入するにいたった背景や概要、 今後の展望など詳しくお聞かせ頂きましたが、 専務の力強い意気込みに、とても心強いものを感じました。 本県では、交通事故そのものは9年連続減少しているものの、 高齢者が占める交通事故の割合は逆に9年連続で増加おり、 電動車いすの増加はほぼそれにリンクして増えている という現状があるのですが、 これに関して、実は私自身にも原体験というべき 忘れられない記憶があるのです。 それは、議員として駆け出しの頃、 久万高原町のあぜ道で目にした 電動車いすの夜間集団走行とでもいうべき風景です。 これは近い将来、大問題になりかねない。 そんな思いから これまで委員会等を通じ提言を重ねてきたのですが、 その意味では、 愛媛県交通安全協会の尽力による今回の制度導入は、 電動車いすの安全対策を確実に一歩前に進めるものとして 心から敬意を表したいと思います。 私も引き続き、高齢者が安心して暮らせるように 各種施策の実現に取り組んでまいりたいと思います。
県外視察2日目は、奈良県議会。 昨日も触れましたが、平成の大合併、 実は奈良県ではあまり進みませんでした。 47市町村が8つ減って39市町村、 その減少率は全国43位です。 これには幾つかの理由があるのですが、 私が最も印象的だったのは 地方分権に関する荒井知事の意向でした。 ご案内の通り、 奈良県は関西広域連合に参加していないのですが、 そこに通底するのは、 いわゆる道州制に対する懐疑といえるでしょう。 それとは異なる、 地域に即した地方分権へのアプローチがあって然るべき。 そうした知事の考え方から2009年に始まったのが、 県知事と市町村長が一堂に会する 「奈良県・市町村長サミット」であり、 年に5~10回もの開催を積み上げながら生まれたのが “奈良モデル”と言われる先進的な県・市町村間連携です。 奈良モデルの基本は、 基礎自治体が主役であり 県はそのサポートに徹する、という思想。 具体的には、県から市町村への「権限移譲」、 市町村間で事務の共同処理を行う「水平補完」、 小規模町村の事務を県が支援する「垂直補完」、 という3つの角度から業務を連携させ、 県による市町村道の補修工事支援、 自治体クラウドの共同運用、 消費者行政の広域連携など、 広範にわたる成果を上げていることがよくわかりました。 奈良県同様、中山間自治体が多い本県にとって 水平補完、垂直補完という手法は 貴重なメルクマークとなるでしょう。 学ぶべきは学び、 可能なものは速やかに導入を図らねばなりません。 これからの愛媛に即した県・市町連携のあり方について、 私も積極的に提言を行ってまいりたいと思います。