不在がちの先週から一転、 その間お預かりした、様々な宿題に奔走、の1日。 午前、各部局交渉と、市内の県機関視察に動き、 午後は、いくつかの企業を訪問した。 その合間を縫って。 13:30から市内で開催された、「道州制シンポジウム」に参加。 当初、増田総務大臣が来県される予定であったが、8/1の福田内閣改造に伴い、急きょ、欠席となった。 残念、ではあったが、それでも十分に有意義で、こうした機会を頂けたことに、感謝したい。 さて、本日のシンポジウムには、 道州制ビジョン懇談会(以下、ビジョン懇)の、江口克彦座長と、長谷川幸洋委員が出席された。 ビジョン懇って、何?かというと。 昨年1月に新設された、内閣の諮問機関の1つで、そのミッションは、 内閣府特命担当大臣(地方分権改革担当)という、いわゆる、道州制担当大臣のもとで、 道州制の基本的事項に関するビジョンを策定すること、だそうだ。 ビジョン懇では、 今から10年後の2018年、全国一斉導入をめざし、15名の構成メンバーが議論を重ねながら、 また、全国各ブロックの経済界代表から構成される、道州制協議会とも、議論の歩調を合わせながら、 更なる世論を喚起するため、今日のようなシンポジウムの他、 対話集会などの全国啓蒙活動を、精力的に行っているのであった。 で、その、お2方の講演内容だが、詳細は、それぞれの著書に譲るとして。 ⇒「地域主権型道州制」(江口克彦著/PHP新書)⇒「官僚との死闘七〇〇日」(長谷川幸洋著/講談社) 会場を沸かせたのは、江口座長の、四国州知事出馬宣言と、その公約発表の場面。 もちろん、リップサービスとはいえ、まんざらでもなさそうで。 例えば、 法人税の大幅減税や、相続税の廃止などで、国内外から、企業と定住者を呼び込み、 さらに、州都と商都など、拠点を分離多様化させ、それぞれにイノベーションクラスターを集積し、 農水・観光振興等により、外国との直接貿易を拡大し、四国州のGDPと州民1人あたり所得を倍増させる、 など、要するに、 財源と、立法・徴税といった権限移譲を伴う道州制を実現すれば、こういう風な自治体運営ができますよ、というメタファであったろう。 会場に、異論は、あろうはずもない。 道州制議論に関する国民の認知率も、3年前は1ケタだったものが、今では50%弱、 と、急速な高まりを見せ、 47都道府県中、32人の知事が賛成を表明しているのだから、国民総意として、その方向を志向していることは確か、だ。 問題は、どう実現するか、である。クリアすべきその相手は、霞が関、なのである。 明治以来、約140年にわたって。 巧妙かつ緻密に作り上げられた官僚政治システムを、つまり、霞が関をどのように解体し、 地域分権という新たなシステムを、どういう手順で構築していくのか、 が、私たち政治家のみならず、国民1人1人に問われているし、 長谷川氏の説をお借りすると、 本日のシンポジウムの主催者が、内閣官房であるように、道州制の導入議論が、霞が関の土俵で行われている内は、ムリ、 だとすると、 まさに、霞が関に代わる新たな土俵を作る、私たちの勇気の有無こそが、道州制実現のカギなのであり、 情熱だけでない、幕末の志士のような、覚悟、が、これからの政治家に必要であることを、痛感した。 自問自答しながらも、全力で前へ、と決意するのみである。