午前、弔問参列。 午後は、松前町にて松本ひふみ町議とともに、企業訪問と街頭遊説。 とある社長との対話が、心に残った。 若き日、ご商売を立ち上げた当時の、ご夫婦二人三脚のご苦労話、だ。 ご主人は、来る日も来る日も、朝から晩まで、飛び込んで飛び込みまくる、ドブ板営業の毎日。 しかし、なかなか成果は、上がらない。断られ続け、しょげた顔で帰宅する毎日が続いた。 が、どんなときでも奥様は、ニッコリと、今日もご苦労様、と笑顔で迎えてくれたという。 そして、有難くも受注を頂いた仕事には、例えそれが、どんな小さな仕事であっても、 お釣りがくるほどの熱意で、クライアントにお応えてしてきた、という。 その信頼が信頼を呼び、評判が評判を生み、おかげさまで現在に至った、のだそうだ。 来し方を振り返り、社長は、いう。 今、こうして会社も大きくなり、不景気といわれる中、仕事を頂けるのは、 一番苦しかった創業期に、愚痴も不満も不安も漏らさず、 いつも自分を信じ、励まし続けてくれた、家内のおかげですね、 と、笑顔で語ってくれた。 奥様の、信念の強さと、家内のおかげと言える、社長の人格に。 お2人だからこそ、乗り越え、成し得た事業なのだ、と、深く、心を打たれた。 そして、自分ごとに置き換えると、 私たち夫婦は、まだまだ修行が足らないな、と、その未熟を思った。 また、次に訪れた経営者からは、 原油高騰によるコスト高の影響を最小限に抑え、利益を創出されんとする、血のにじむ経営努力の一端を、お聞かせ頂いた。 例えば、先日の話。 社員全員に対して、上期の売上・原価の推移を示しながら、 夏のボーナスの原資はこれだけしかないこと、したがって、支給額を引き下げざるをえないこと、 しかしながらこの局面を乗り越え、業績を回復させれば、その分を取り戻せるし、必ず取り戻そう、 ということを率直に誠実に訴えた、という。そして、不服をいう社員は1人もなかった、と。 感動のドラマ、だし、こうした中小企業によって日本経済は支えられているのだ、 とあらためて、その支援に全力を、と思った。 また、別の経営者からは、建設業の不振による、連鎖不振のお話があり、 行政の効率化と官製不況の分岐点の微妙に、由々しさを痛感せずにはいられなかった。 つくづく。 現場に足を運び、さまざまな分野の経営者から直接伺うお話は、 まさに、生きた経済学、であり、肌で感じる、実質経済、と思う。 今日の手応えからも、地方の中小企業は、明らかにマイナス成長、である。 そうした局面の今、増税などありえない話だし、国がなすべきは、 どうすれば、日本経済は成長できるのか、という、その1点に尽きるのではないか、と思う。 あらゆるムダの削減・廃止、つまり、構造改革は、そのための必要条件であり、 日本経済の実質的成長こそは、 社会保障費の受益負担バランス、つまり財源創出にとって、前提条件、なのだ。 と、経営者との対話に、思った。 そして私自身。彼らに負けない、血のにじむ努力を、と誓った1日となった。