午前、県民相談対応。 午後は、今週末に開催される、公明党四国夏季議員研修会の準備。 恐縮にも、活動報告のご指名があり、その資料作成、といったところである。 下書きを推敲して、よし、あとは清書だ、と、おもむろにパソコンを立ち上げる。 実に、久しぶりのパワーポイント、なのだが、その2007年バージョンに、思いきり戸惑ってしまった。 以前、ここにあったはずのボタンが、なーい。あれがないと、ちょっと困るんですけど、 たくさんのタブを開いて、こんなところにおったんか、という感じで、 あー、道具というのは日進月歩だなぁ、ブランクが長すぎると浦島IT太郎になってしまうぞ、と思う。 考えてみると。 今から20数年前、世の中にワープロが普及し始めた時、これはすごい時代になったなー、と感じたものだ。 タイプライターの機能だけ、だったけど、線も引けるし、記号や表も描けるし、色もつけられる。 その上、フロッピーディスクで保存ができる、というのは実に斬新で。 それまで、書類はすべて手書きだったし、コピー用箋とか、鉛筆・消しゴム・ものさしは、必需品だった。 書いては消し、消しては書きながら、作成した書類は、その人ごとに味があったし、温もりみたいな温度を感じることができた。 フロッピーなんてないから、綴りとじとか、バインダーで、原本保存。 いきおい、引き出しも、ロッカーもかさばった時代だった。 あれから20年以上、経ち。 私たちの、書類に関する文化様式は、完全に変わってしまった。 今では。 書類を手書きで作成することは、まず、ない。 コピー用箋も買わないし、下書き段階で鉛筆・消しゴムは使っても、 ものさしを使うことはない、というか、ものさし自体、あったっけ、と思うほどである。 そして、原本はすべて、データ保存。 指でつまめるほどの小さな記録媒体で、ロッカー数台分の書類を、どこへでも持ち運べ、瞬時に世界中へ送受信できるようになった。 便利になった、この便利さはもう手放せない、後へは戻れない、 と思うほどに、何か大きなものを失ったように感じてならない。 アナログから、デジタルへ。 その、急速な時代の転換が、私たちに与えた影響は、 文化様式のみならず、もっと人間にとって根源的な何か、に対してであろう。 とてつもなく便利で、とてつもなく危険な、時代。と、脳裏に感じるサイレンに。 パソコンに向かいながら、心して、政治に取り組まねば、と思う。