朝、因島を出発。 松山の自宅へは、たったの2時間。あっという間の到着、だ。 かつて、しまなみの各島では。 車をいっぱい積んだフェリーが汽笛を鳴らしながら、ゆっくり、ゆっくりと、往来をしていた。 どれくらいゆっくりかというと、因島から今治まで、ざっと2時間半、である。 まさに、隔世の感あり。そして、イノベーションについて考えさせられる。 橋の出現によって、輸送手段は、海上から陸上に、大きく置き換えられた。 それは、今まで移動の選択肢がなかった島の生活者にとって、画期的であったろう。悲願というべきか。 なるほど生活者にとっては、選択肢の広がりは、そのまま利便の広がりといえよう。 一方で、選択されるサービスの提供者、つまり企業側からすると、それは競争の激化を意味する。 まさに。 あらゆる選択肢が用意される都会は、生活者にとって便利だが、企業からすると無数の競合との、生き残り競争の舞台であろう。 そして、競争によってこそ、イノベーションは生まれる。 公衆電話が携帯電話に、フィルムカメラがデジカメに、というふうに新たなる価値に置き換えられていったように。 それは、企業という人ごとではない、私たちも又、地域間競争、あるいはグローバル競争の中に、いる。 他のどの県にも、どの国にも置き換えられないような、独自の価値、新しい価値を、常に生み出していかねばならない。 シビアだが、やりがいのある時代、だ。 現に、私の周りにも、そうしたゆるぎない志を持ち、語り、チャレンジされる方が、最近とみに増えてきたように感じるからだ。 それは、政治の世界にも、ドンピシャ当てはまるであろう。生活者と、未来と、世界への、貢献競争、だ。 その正しい競争によってのみ、政治不信は必ず乗り越えられる、生活者基点の政治へのイノベーションが可能となる、と強く思う。 しまなみ海道を走りながら、イーグルスを聴きながら。 議員として真剣勝負の1日1日を、と、頭も心も引き締まるのであった。 ��写真は、因島から生名島を臨む、小さい頃の原風景)