終日、政務。県民相談の進捗、多々あり。 夕方、夜までの時間を縫って、県美術館に足を運び、催事の内、「人体の不思議展」を鑑賞することにした。 感想の前に。 どんなイベントであれ。参加して私がまずチェックするのは、お客様、である。 どんな方が、誰と、どんな理由で、どこから・・・。と、勝手ながら、いろいろ推測をするのである。 というより、してしまう、これは広告業界ならではの反射神経であろう。 今回、まず、気づいたのは、全体的な空気の若さである。 2、3人単位の女子中高生と、20代の若いカップルが、やけに目につく。 これは、夕方という時間帯によるものか、特有の口コミによるものか。それとも、純粋な好奇心か、怖いもの見たさか。 また、小学生のお子様連れのご家族が多い印象も受けた。 そのパパ・ママたちもきっと30代だろう、という若さなのだが、こちらは教育の一環で、ということに違いない。 何しろ展示内容は、すべて本物の人体、なのだから。 さて、鑑賞後。私の脳裏に浮かんだものは、生命に対する畏敬、であった。 人体は、精緻にして完璧な調和、というしかなく。人間とは、奇跡、と思った。 そして、生命に対して荒んだ、感度に暗い時代にあって。 奇跡に対する感動や、畏敬の念といった、人間にとって普遍の価値に、もっと光を、もっと力を、と思う。 そういう感性と共感を広げる力を人間はもともと備えているし、思い出しさえすれば、もともとそのようにできているのだ、と思う。 そんな確信を深めさせてくれた、実に貴重で有意義な催事であった。