深夜と夜明け前の、間。むずがる娘の泣き声で、目が覚める。 あやせども一向に治まらず、大いに睡眠不足の早朝、自宅を出た。 向かったのは、津和地島である。島民の方からの視察要望で、雲峰松山市議に同行を頂いた。 手帳を確認すると、半年ぶりである。ちょっとこの間、と思っていたら、もう半年、だ。 最近は、記憶と記録に多少ズレあり、である。寄る年波には勝てない、か。 とはいえ、いつものように切符を買い、フェリーに乗り込むと、かかってきたのは、坂本冬美さんの“白いかおりの島へ”。 何度聴いても、いい歌だ。 思わず、乗船記念に着うたサービス無料ダウンロード、なんて配慮があると、うれしいなぁ、と思うのである。 さて、1時間半ほどで、到着。港では、地区の総代さんを始めとしてお迎えを頂いた。 ご挨拶を終えると、さっそく、現場を視察した。といっても、見るばかりではない。 皆様が言わんとされることを、対話を通して、1つ1つ確かめながら、手に取るように感じること、だ。 そこで暮らす方々の生活現場を体験しないと、要望の切実も、実際のところ、わからないであろう。 最初にボタンを掛け違うと、せっかくの対応が不適切になりかねないのだ。 皆様からのご要望の整理と確認を行ない、県と市のそれぞれの進め方を確認し、視察を終えた。 高浜港に着く頃には、すっかり日が傾き。半年ぶりの、ほぼ1日仕事、となった。 島の方々からすれば、ある意味、長年の期待を託した1日といえよう。 期待を託す、とは少々大げさかもしれないが、それは。決して軽くない重さ、であることをゆめ忘れまい、と思う。