午前、部局折衝。午後、県民相談。 そして夜は、小説2冊を一気読み。 「流星の絆」 (東野 圭吾 著)と、「ジーン・ワルツ」 (海堂 尊 著)。 十分に元は取れ、おつりがくるほどグー、であった。 前者について。帯広告を検証すると。 “最後の救いが胸を熱く打った。”(40代男性・会社員)“圧倒的な爽快感でした。”(30代女性・サービス業)“期待を裏切られた。いい意味で。”(20代女性・フリーター) この辺り、わかる、わかる、その気持ち、である。で、もし、私がコメントを出すなら、たぶん。 “込み上げたい方、ラストページを、待て。”(40代男性・自由業)というところだろうか。 本体価格1700円のうち、1600円分くらいの価値が、最後の1ページに集約されているといって過言ではない、 とは、極めて個人的な感想である。 ちなみに。議員という職業は、自由業にカテゴライズされるらしい。 私も、最初聞かされたときは驚いたが、今は、いろんな意味で、なるほど、である。 さて、後者について。こちらは、とにかく、シリアス。 著者が現役勤務医だからこそ、描写可能な世界だろう。 不妊治療、人工授精、代理母出産、という繊細なモチーフをプロットに散りばめ、 医学と医療の間にある、深くて暗い溝を照らし、医療崩壊の次にくるものを予感させられる、意欲作と思う。 厚労行政に今ある課題の本質を、見事に突いていて、政治に携わるものの1人として、静かに、唸らされた。 休日前にリラックス、のつもりが、宿題また1つ、となる。 結局、政治は生活そのもの、と思う。 暮らしの中で、最近、何をしていても、そこに課題がないか、探してしまう自分がいるのである。