昨日に引き続き、東京にて。 午前、石田のりとし衆議院議員と山本ひろし参議院議員を、衆参それぞれの議員会館に訪ね、種々懇談させて頂く。 昨日のシンポジウムでもご一緒させて頂いた山本ひろし参院議員には、いよいよ4月から導入される、後期高齢者医療制度に対する現場の声、特に、行政実務の面での疑問を、いくつか託させて頂いた。 その他の問題も含め、こうした地方の声、生活者の思いを、国政につなげるネットワーク政党の意義を、有難くかみしめながら。 そして、昼食もそぞろに向かったのが、本日の私の、メインテーマ。��学校支援地域本部のつくり方」フォーラム、である。 というよりも、生の、藤原和博氏を感じたかったのである。予想通りというか、予想以上というか、そのアグレッシブに圧倒された。 教育にかける、情熱と確信の塊り、であった。 本ブログで何度となくご紹介したばかりでなく、今回2月議会の代表質問で、私が引き合いに出させて頂いた藤原氏は、知る人ぞ知る、東京都杉並区立和田中学校の校長先生、である。 第一部は、その藤原和博校長の基調講演で始まった。 いかにも、リクルートご出身らしいプレゼンであった。でもって、私がいた、広告代理店と同じ匂いがするから懐かしい。 のっけから、全員参加の“和田中度テスト”。 10問の内、7問以上正解ならかなりな和田中オタク、とし、会場を笑わせながら、参加者の心をひと掴み。 ちなみに、私は7問正解だったが、まわりは9問・10問の方ばかりだった。あらら、関係者対象のクローズド会合だったか、と心配したが杞憂ではあった。 さて。 和田中で藤原校長が、学校支援本部を立上げ、人・モノ・金・愛情といった、地域のリソースを学校に組み込み、 [よのなか]科を始めとする様々な“授業”の改革を進め、そして目指したものは何だったか。 それは、生徒たちにとって世界で一番通いたい学校にすること、そして、生徒たち1人1人に情報編集力を身につけさせること、と彼は言う。 情報編集力とは、平たくいうと、つなげる力。 たとえば、[よのなか]科では。 “赤ちゃんポストは是か非か”、とか、“自殺は是か非か”を、生徒自身で考え、大人と一緒に考え、討論をするのである。 その反復訓練は、世の中のことを、よそごとでなく、他人ごとでなく、自分ごととして感じ、考え、行動し、解決していく力を確実に養うであろう。 なるほど。 和田中が、最もといってよいほど全国から注目される学校になったのは、入学希望者が大幅に増加したことや、成績が飛躍的に向上したことよりも。 生徒1人1人の中に、そうした、つなげる力、をしっかりと養い育てたこと、そして、生徒を中心に、学校と地域をいきいきとつないだこと、に尽きるであろう。 その結果、生徒・学校・地域の3者満足を実現した、藤原校長のいわれる、つなげる力。 それが、今までの教育に決定的に欠けていた視点であり、個人にとっても国にとっても、これからの世界を生きる上で、最も必要な条件である、との氏の論に、同意、である。 基調講演に続く、第二部のパネルディスカッションも、教育行政に携わる方々の熱心な主張が展開され、興味深かった。 さて。 その和田中をモデルとした“学校支援地域本部事業”が、4月から全国で推進されることになる。 文科省の予算は、実に、50億4,000万円。これをムダにしてはならないし、きちんと成果を出さねばならない。 文教警察委員会に所属が決まった私にとって、そうした思いから、イチ早くの視察であった。 藤原校長の、教育にかける情熱を、自らの五感でしっかりと、受け止めさせて頂いた。 あとは、こちらのつなげる力、である。愛媛の教育行政の発展に全力あるのみ、なのである。