県は、いったい何を考えてるのか?あるご婦人より、手厳しいお叱りを受ける。 それは。 県の心身障害者扶養共済制度、における掛金補助を、来年度から段階的に縮小するとともに、4年後には廃止し全額自己負担とする、という見直し案についてであった。 ��ご参照URL⇒ http://www.pref.ehime.jp/h20700/1187110_1958.html ) この制度は。 心身障害者を扶養する保護者が、生存中、毎月、掛金を納め、その死亡時などに、障害者に対して終身年金が支給される、という任意加入の共済制度である。 昭和45年に導入され、実施主体は都道府県及び政令市、厚労省の指導監督のもと、独立行政法人福祉医療機構が運営を担っている。 ちなみに現在、加入者に対し掛金補助を行なっているのは、わが県を含めて5府県・市。その他の都道府県では、制度自体がない、もしくは100%自己負担、である。 つまり、これまで、愛媛県は、心身障害者にとって非常に理解のある前向きな取り組みを行なってきたといえよう。 それが、今回、見直されるという。地元紙でも既報の通りだが、その理由は、県の財政難、ということだ。 もはや、いつでもどこでも出てくる、財政難により、というフレーズ。感覚が麻痺しそうなくらい繰り返される中で、決して麻痺してはならない。 ご婦人の指摘はそこにある、そんな気がした。痛恨であった。 県の説明によると、今回の見直しは、国の見直しに端を発するという。 国の見直し理由は。 経済情勢の変化等による運用利回りの低下や、障害者の平均寿命の伸長などにより、将来の年金の支払いを確実に行なえない恐れが生じてきた、というものである。 一方、県の見直し理由は。 国の見直しにより掛金が値上がりするため、今年度で約4.1億円の県費負担が、来年度は約4.6億円に膨らみ、これ以上の手厚い補助継続は困難、というものである。 そして、見直しの対象となるのは、一般加入世帯2,709名で加入者全体の約8割。市町民税非課税世帯と生活保護世帯は対象外で、現在の補助率が据え置かれる。 ということだが、さて。要するに、国も県も、やむを得ず、ということだ。 が。 はたして、そうだろうか。本当にやむを得ないのだろうか。 財政難という現実は現実として。 一方の現実である、当事者の立場に立った心の敏感力と、可能な限りの可能性を見出すことに汗をかく真剣一途を。 行政も、私も。はたして本当に、体現できているだろうか。 それが、言葉には出されないが、急所をつくご婦人のご指摘であろう。心に鋭く、深く、突き刺さるとともに、自身への挑戦を強く決意する1日となった。 ��写真は、一昨日見た、夕暮れの内子町。)