午前、企業訪問の後、終日にわたり県民相談対応。時間に追われ、気づくと日が暮れていた。 さっき、日が昇ったのに、というのはオーバーにしても、それくらい最近は、1日の経過を早く感じるのだが、さて。 ひとくちに県民相談といっても、内容は実に、千差万別・多種多様だ。苦情も、ご要望も、生活の万般にわたるだけに、当たり前ではある。 ゆえに、それに対応する行政サービスも多岐にわたる。 そして、その行政サービスの適切な執行のためには、当然ながら、それぞれの法務・専門知識を有した職員スタッフが必要となる。 その結果。 高度な専門スキル集団が、個々の案件の窓口として、私たちの目の前に現れる。タテ系の、大きな行政ミッションのもとに、実に見事に細分化されながら。 数えてみると、その数、300強。これは、県庁にある窓口(係等)の数である。 今、理屈を並べた。言いかえると、行政から見た、組織構成の根拠説明である。 では、生活者の皆様から見ると、どうか。非常に、わかりにくいのである。 何かあったとき、どこへ訊ねたらよいか、わからないのである。今日、あるご婦人から、そんなご指摘を頂いたのだが、その通りなのである。 300ある中から、相談内容が該当する窓口1つを見分けるのは、至難であり、至難なことを強いる行政サービスであってはならないのである。 また。 そんなことも知らないの、と思わず感じさせられてしまうのが、つらい。相談先に行き着くまで何度も電話をかけ直すが、それもこちらの努力?と思うと、つらい。 その他にも、生活者の皆様が感じている具体的な、つらい、をいくつもお伺いする中で。 上位のタテ割りからつじつまの合う話は、今までの話。これからは、生活現場からつじつまの合う話にしていかなければ、と強く感じたのである。 1人の生活者を基点として。その当たり前が、当たり前になるように。 地方分権も、道州制も、そしてこれからの政治は全て、そこから議論を重ねなければならない、ということを痛感させられた。 してみれば。 今日のご婦人のご指摘は、小さいかもしれないけれど大きな、重要な政治イシューといえる。有難く、かつ、真剣に受け止めさせて頂くとともに、改善と改革へのさらなる努力を、と決意した。 ��写真は、県庁正面入口横にありながら、今日まで気づかなかった、だいだいの木。)