今日から、12月定例県議会が始まった。会期は、12月13日までの15日間。 今回、上程された議案は、県職員給与改定に伴う補正予算案など16議案で、予算総額は10億5,778万円という、超緊縮規模である。 その議案説明に先立ち、加戸知事から中期財政見通しの発表があった。その厳しさを要約すると。 何の措置も講じなければ、今の行政サービスを維持するのに、2008年度で287億円、2009年度で338億円もの財源不足が生じる、ということだ。 その主な要因は、2つ。 三位一体改革で地方交付税・国庫支出金が大幅に減少したことと、公債費という、過去の借金返済費用が増えたこと、である。 この危機を乗り切るためには、更なる思い切った歳出削減が必要だし、官民上げて、個人も企業も、新たな収入を増やさなければならない。 歳出削減の意味では本日、県議会・会派代表者会議で、今任期中の海外視察の自粛が決定した。これによって、4年間で4,700万円の歳出減となるが、まだまだ財源不足解消にはほど遠い。 その厳しさに背筋が凍りつく、議会初日となった。 夕方。雲峰松山市議とともに、市内の支持者宅をお伺いした。 以前お受けした、河川改修に関するご要望に対するご報告だったが、結局のところ、危険度の高さによる選別を行わざるを得ないといった、財政事情のご説明となった。 心苦しい内容にも関わらず、最後までじっくりと聞いてくださり、又ご理解も頂き、有難くてならない。こうした痛みを共有してくださる方々のためにも、財政再建を急がねばならない、と決意を新たにする。 今日お伺いしたその方は、御年80歳。20代の頃から、民生委員を始め、地域のあらゆるお世話役を務められてきたそうだ。 そして、今なお現役で、児童を対象とした食育体験学習の講師やボランティアなど、地元になくてはならない中心的存在として、ご活躍されているのである。 心から頭が下がるとともに。 その方の、半世紀にわたる地元貢献の歴史と生き様に、大政治家を仰ぎ見る思いがした。議員こそは、このように生きるべきなのだ、と。 人生の大先輩の生き様に触れ、財政再建にひるんでいる場合ではない、戦え!と、自身の一念を叱咤し、鼓舞させられた、強く印象に残る1日となった。 ��写真は、県庁内の、歴史あふれる公衆電話)