10:00より、環境保健福祉委員会が開催される。部局からの報告とレクチャを中心に行われた。 ポイントは、2つ。 乳幼児医療費助成制度の見直し案について、県と市町との合意内容に関する報告が、1つ。 もう1つは、本県の少子化対策の取組状況についてのレクチャ、であった。 いずれも、少子化対策というテーマに括られるが、乳幼児医療費助成については、ささやかながら拡大、の方向性が見えた。 現行では、通院は3歳未満まで無料、入院は就学前まで無料となっているが、この通院に関して助成枠が拡がったのである。 つまり、3歳以上から就学前までについて、1ヶ月の自己負担上限額を2,000円とすることで、県と市町で合意したのである。 2,000円といえば、薬代を含め、ほぼ1~1.5回分の診察治療費に相当しそうだ。そうであれば、2回目以降は無料ということになり、育児にとっても家計にとっても明るい材料といえる。 施行は来年4月1日からの予定である。 また、既に、東温市・八幡浜市の2市は、独自に対象年齢を拡充しているが、四国中央市・新居浜市・西条市の3市が、来年から新たに拡充する見通しであることも明らかとなった。 次期議会で上程・採決される予定だが、ちなみに、今回の拡大財源額は県・市あわせて、約3億円である。この厳しい財政事情の中では、健闘に値する判断ではなかったか、と思う。 また、助成費用拡充の一方では、乳幼児を担当する小児科医の拡充という裏づけが必要だ。このための費用を捻出する意味でも、今回は、完全無料化への一里塚としての前進、と位置づけたい。 もう1つの、本県の少子化対策の取組状況については、個人的には少し消化不良であった。 国も同じことがいえると思うのだが、少子化対策という場合、最初に必要なのは、では、どれくらいの人口が適正か、について合意することではなかろうか、と思う。 そこには、人口バランスを含む、社会のグランドデザインをどうするかという哲学が問われる。 ちなみに、これには1つの答えというものはなく、国なら国、県なら県という、その社会を構成する構成員の選択の問題であろうと、私は考える。 社会の持続ということを考えると、少子化をよしとする理由は何もないが、子どもを産まない、産めない、産みにくいという約40年にわたる現実は、ソフト・ハードとも、単なるインセンティブだけではとても解決は困難であろう。 頂いた資料を何度も読み込みながら、もっと根本的な何か、の必要性を感じた。スイッチをオンにしたまま、その突破口を見出してまいりたい、と思う。