午後、松山市と(社)松山青年会議所の主催による第24回まつやま市民シンポジウムに参加した。��ご参照URL⇒ http://www.city.matsuyama.ehime.jp/seisaku/1182864_907.html ) 注目したのは、2部構成の第1部「人と人、人とまち、まつやまの未来」と題した基調講演。 講師は、あの、プロ野球の読売巨人軍終身名誉監督、長嶋茂雄氏の主治医である、初台(はつだい)リハビリテーション病院 医学博士の酒向正春(さこう まさはる)氏である。 その講演の骨格を成す「健康医療福祉都市構想」の提唱に、感銘を受けた。 日頃、誰しも、人とまちは、病気や障害の当事者を想定していない、という冒頭の事実提示に胸が痛む。 当事者となって初めて、どうしてよいかわからない現実の社会システムに気づくが、脳神経外科においては、それは決定的に致命的、なのである。 氏が唱える「健康医療福祉都市構想」とは、病気や障害をあらかじめ想定した、優しさと強さを持つ、個人の育成とまちづくり、と私は理解した。 障害に対するリハビリ治療は、一義的には確かに医療マターだが、その先の、社会生活を行っていく上での、人間回復に向けた真の障害克服という点では、思いやりという想像力を伴う「ひとづくり」と「まちづくり」という市民のマターなのである、と。 それは、自助と共助が織りなすユニバーサル社会の実現、と換言していいだろう。私が感銘した、肝である。 酒向博士は、愛媛出身の46歳。日本のみならず世界に、その「健康医療福祉都市構想」を広めんとするその情熱に、大いに触発され、有意義な時間を得た。 心から賛同するとともに、県政への反映という大きな宿題を胸に、会場を後にする。照りつける残暑は、まだまだ厳しく。