AM5:00起床。一路、宇和町へ。地元企業の朝礼に出席させて頂いた。朝の貴重なお時間を頂き、心より御礼を申し上げたい。 さて宇和町といえば、愛媛県歴史文化博物館。せっかくだから、足を伸ばしてみる。約4年ぶりの来館である。 その威容は、相変わらずだ。おさらいをしておくと、この博物館。愛媛の歴史や民俗に関する知識を普及させる、というのが第一義的な存在目的である。 原始時代・中世・近世・近代、という4つの時系列で、当時の愛媛を演出するゾーンと、祭り・芸能・くらし・遍路、という愛媛の民俗にフォーカスして演出するゾーンが常設展示され、これに時々の企画展示と、生涯学習機能施設各種が加わったもの、それが、この“歴博”だ。 4年前は駆け足だったが、今回はじっくり、鑑賞した。とても勉強になったが、かなり違和感もあり。それは、この博物館の存在目的だ。そもそもの定義が間違っている、と思えてならない。 まず、知識を普及させる、というのが主たる目的であれば、手段が違う。今日の職員へのヒアリングでは、平日の平均来館者数は200~300人、土日で400~500人、とのこと。その計算でいくと1ヶ月の来館者は約1万人、年間で12~13万人。県外の方も込みで、だ。到底、普及といえるような数字ではない。 次に、知識を普及させたい対象が誰なのかがわからない。換言すると、市場がわからないと商売はできない。だから、ここでは赤字の指摘は、措く。どう頭をひねっても、ハコありきなのである。 こういう場合、頭をリセットしてみたい。もし、“歴博”がなかったら、誰が困るのか?どのくらい困るのか?本当にそれがないと困る事業であれば、突破口の仮説は顧客に見出すことができるが、そうでないなら、残念ながら民間ではリストラである。 県の財政再建に向けて、さあどうする、と、その威容に訴えられる思いがした。