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2019年 2月定例会(3/4)

テーマ高齢世代対策

入居者の高齢化に伴う県営住宅の今後の整備等について(2019年2月定例会)

入居者の高齢化に伴う県営住宅の今後の整備等について - 質問 -

入居者の高齢化に伴う県営住宅の今後の整備等についてお伺いします。

先月、県営の潮見、中須賀、森松団地、また、市営の南江戸、吉藤、太山寺など20以上の団地を訪れ、住民の方からさまざまな御要望をお伺いいたしました。

特に多かったのがバリアフリーに関する要望で、中でもエレベーターの設置を希望する声は、どこも圧倒的でありました。 そうした御要望の背景にあるのは、入居者の高齢化の進展であります。

私が対話した方々の多くは20年から30年にわたる長期入居者で、若いころは余り苦にしなかった階段の上り下りが、今では休み休みでないと上れないほどにつらいと口々に言われます。私もこの機会とばかり、なれない高層階を急激に上り下りし、結果、膝を痛めてしまいました。

別の見方をしますと、長期入居者には団塊の世代も多く、今後、入居者が後期高齢者となる2025年問題や高齢者人口がピークとなる2040年問題が懸念されるところでもあります。そうなりますと、単身高齢世帯や要介護世帯などは、階段の上り下りが非常に困難となり、高層階で自立的に住み続けることは恐らく不可能になるでしょう。また、低層階への住みかえにつきましても、部屋数はおのずと限りもあるため、物理的に困難であります。そうだとすれば、私は、バリアフリー化はもちろんでありますが、建てかえも含めて、全団地の全棟にエレベーターを設置するか、空き家など民間住宅を有効に活用し、希望に応じた住みかえを行うなど、思い切った対策を講じる必要があると思います。

そもそも住民の多くは、住みなれた今の団地で今後も住み続けたいと願っておりまして、高齢化のさらなる進展をにらんだ県営住宅の整備のあり方は、今、大きな岐路に立たされているのではないかと感じるのであります。

そこで、お伺いします。
2025年問題、2040年問題など、今後、入居者の高齢化がさらに進むことが見通される中で、県は、今後の県営住宅のあり方について、どのようなビジョンのもと整備を進めていくのか。県営住宅入居者の高齢化の実態や入居世帯のうち長期入居者の占める割合などの状況を具体的にお示しいただいた上で、御所見をお聞かせください。
また、住民の強い希望であるエレベーター設置についてどのような対策を講じられるのか、あわせて見解をお示しください。
以上で、私の質問を終わります。 御清聴まことにありがとうございました。


入居者の高齢化に伴う県営住宅の今後の整備等について - 答弁 -

答弁:土木部長

県営住宅に関する御質問にお答えをさせていただきます。

県営住宅については、愛媛県住生活基本計画におきまして、市町営住宅の量的補完と位置づけ、将来の需要を見きわめた上で、耐震性や耐用年数を踏まえた建てかえや民間住宅の活用などの検討を進めるほか、高齢者や障がい者等政策的支援を要する世帯の住宅確保に重点化することとしておるところでございます。

県営住宅では、20年以上の長期入居世帯の割合は39%、30年以上では21%、60歳以上の高齢者がいる世帯は71%と高齢化が進んでおり、エレベーターの設置可能な33棟では整備済みでありますが、家賃等の負担増加への理解が得られない場合や、構造的に設置が困難な住棟については、将来の建てかえの際に整備することといたしまして、当面は、加齢や身体の状況に応じて、エレベーターつき住棟や低層階への住みかえに配慮しているところでございます。

また、バリアフリー化の一環として、全住棟の共用階段や住戸内の玄関、浴室、トイレへ計画的に手すりを設置するなど、今後も引き続き、入居者に寄り添いながら、安全・安心で快適に暮らせるよう努めてまいりたいと考えております。

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