昨日は、北海道運輸局の後、 「さっぽろ市内早まわりバス」、 「どさんこ商品研究所」へ。 そして最終日の本日は 「一般社団法人・千歳観光連盟」へ。 同法人の歩みと 現在の取り組みについて伺いました。 千歳市は人口約95,000人、 新千歳空港を要する北海道の空の玄関。 であるがゆえに 旅行客の大半が通過してゆく、 というのが長年の地域課題でしたが、 今、少しづつ変貌を遂げつつあるとのことでした。 数々の取り組みの中で私が興味深かったのは、 徹底した顧客ファーストの取り組みについてです。 同法人では、 海外からの北海道入込客NO1の台湾を始め、 中国・韓国・タイをメイングループに設定し、 この間、その受入れ体制を ハード・ソフト両面にわたり整備・推進。 なるほど、パンフはもちろん、 町全体に外国語が溢れていました。 海外旅行客ができるだけ意思疎通に困らない、 そんな顧客ファーストの取り組みが 着実にリピーターを拡大しているそうです。 そして、もう1つの特筆は、 ホーム・ステイならぬ「ファーム・ステイ」。 修学旅行が もっぱら名所旧跡の観光であるのに対し、 「ファーム・ステイ」は文字通り、農家での民泊。 そして、酪農などの農業体験。 自然と触れ合い、人と語らう 非日常のひと時は、 学生たちにとって きっと忘れられない思い出となることでしょう。 やはり観光に一番求められるのは、 その土地ならではの感動であり、 真心のこもった 顧客ファーストなおもてなしに尽きる。 そんな観光が持つ魅力の原点を、 あらためて強く感じさせられました。 翻って愛媛は、どうか? 大丈夫、 ブラッシュアップの余地はまだまだ広大。 全国でも念願のビジットジャパン1,000万人を 突破し、チャンス到来です。 観光議連の一員として、 先進地・北海道で得た知見を 本県の発展に活かしてまいりたいと思います。
朝一番で、国交省北海道運輸局を訪問。 企画振興部の各課より、 北海道管内の観光振興による地域活性化の 取り組みについてお話を伺いました。 同じ都道府県とはいえ、 北海道は正に“でっかいどお”。 面積で本県の約15倍、四国の約5倍の大きさです。 説明によりますと、 北海道の観光入込客数は年間約5,000万人で、 その消費額は実に、約1.3兆円。 北海道全GDPの約10%を 観光産業が占めていることになります。 ちなみに本県の観光入込客数は、 平成22年で年間約2,500万人、 観光客消費額は約1,000億円。 全GDPが約5兆円ですから、 観光産業のシェアは約2%ということになります。 この事実を、どう見るか。 そもそも北海道と比較するのは無理がありますが、 明らかに言えるのは消費単価が全く違うこと。 北海道の1人当たり消費額約26,000円に対し、 本県は約4,000円。7倍近い開きがあります。 このままでは入込客数が倍増したとしても、 経済効果はプラス1,000億円。 そもそも収容キャパ的に無理があります。 やはり、戦略の核となるのは 消費単価のレベルアップでしょう。 トライアル層の獲得はもちろん、 通過型から宿泊型へ、 プラスあと1泊・あと1品の魅力づくり、 外国人への親和性の増進、 感動的なおもてなしによるリピーター育成など、 単価アップのための様々な課題は、 そのまま発展の可能性の大きさを表していると思います。 例えば、 単価を北海道の半分の13,000円、 入込客数を4,000万人まで引き上げることができれば、 今の5倍もの観光GDPを生み出し 全GDPの10%を占めることとなり、 本県において観光産業が、 確固とした地位を確立することになります。 人口減少時代に突入した本県にとって 交流人口の拡大は不可欠の課題ですが、 観光産業がまさにその閉塞を打開する原動力となり、 本県経済成長の推進力として発展できるよう、 視察から得た知見をもとに 意欲的に提言を重ねてまいりたいと思います。
午前中、 愛媛県議会観光産業振興議員連盟(略して観光議連) 有志一同で、国土交通省観光庁を訪問。 本年7月に新設された 観光戦略課の初代課長・清水一郎氏から 観光立国の推進についてお話を伺いました。 清水氏は、本県松山市のご出身。 東大卒業後、英ケンブリッジ大学留学、 在英日本大使館に勤務するなど国際経験も豊富で、 その活躍ぶりには周囲から厚い信頼と期待が寄せられ、 観光新時代のキーマンといって過言でなく、 将来がとても楽しみな“本県輩出の”逸材です。 本年は、 小泉政権のビジットジャパンのスタートから10年、 観光庁の発足から5年という節目の年ですが、 史上初めて 訪日外国人旅行者数・年間1000万人を 達成することが確実になりました。 (4日後の12/20、無事達成!) 次は、2000万人の高みを目指して ということになるそうですが、 本日のレクチャは そのアクション・プログラムについてでありました。 外国人観光客の受入れ水準は、 日本は、まだまだ遅れています。 平成22年時点の国際比較で 世界で30位、アジアでも8位というレベルです。 それはナゼか? フランス、アメリカ、中国など トップグループと何が違うのか? など様々な課題に謙虚に向き合うとともに、 世界から憧れを集める日本となるために、 これからの国の有り様はどうあるべきか? といった 清水氏の確信溢れるレクチャからは、 数々の有益で貴重な示唆とともに、 私たち地方の将来の可能性について、 少なからずの希望と確信を得ることができました。 本県では、 来年の「瀬戸内しまのわ2014」、 「しまなみ国際サイクリング大会」、 4年後の「えひめ国体」と、 歴史的な重要観光イベントが 目前に控えています。 いずれも、 県民総ぐるみで大成功を実現するとともに、 新時代を見据えた新たな観光政策が 本県経済の成長エンジンとして そのポテンシャルを発揮できるよう、 私もしっかり取り組んでまいりたいと思います。
県教育委員会主催の 「ふるさと愛媛学」普及推進セミナー に参加してまいりました。 「ふるさと愛媛学」とは、 県と自治体と住民が協働で、 県内の様々な 生活・歴史・文化・産業などを調査し、 ふるさとらしさ、愛媛らしさ を探求するための「地域学」。 いわば、 ふるさと愛媛の“温故知新”活動 といっていいでしょう。 尾道学研究会・林事務局長による講演 「地域を知る・学ぶ・考える~尾道学研究会の取り組み~」 は非常に学際的でした。 「尾道学」が、 あらゆる角度から“尾道”に光をあてながら “尾道”を再発見していく、 その喜びを住民自ら共有する場である ということがよく理解できました。 中国地方では、 尾道学をはじめ宮島学や出雲学、岡山学、 福山学など地域学がとても盛んですが、 その秘訣や成果に学びながら、 わが「ふるさと愛媛学」の県内普及が 一層進むことを期待したいと思います。 その一方で、 「地域学」はあくまでも学問であり、 その成果を教育の範疇に留めているのは、 かなりもったいない気がしました。 ぜひ、ブレークスルーすべきです。 例えば、 西予市にある愛媛県歴史文化博物館を プラットフォームとし、 「ふるさと愛媛学」の活動成果はもちろん、 個人が所蔵する古い写真や文物等を 広く県民から募り、集約。 県下各地域の歴史を、 昭和・大正・明治・江戸へと遡りデータベース化し、 体系的に編集・加工・演出すると、 ふるさと愛媛の“プチ・タイムマシン化”が 可能になるのではないか、 そう考えるとワクワクしてきます。 (“ワクワク”を感じられないと、 よくある検索エンジンとなるので注意が必要です。) このタイムマシン・プロジェクトは ふるさとの歴史が焦点ですから、 自ずと高齢者に光が当たります。 高齢化が加速する中で、 高齢者の方々に 新たな生きがいと喜びをもたらすに違いありません。 また、 地域学活動やタイムマシン経験を通して 地元愛が高まり、 若者の県外流出に歯止めがかかり、 その結果、起業が増え 新たなビジネスが生まれるかもしれません。 子供たちの課外授業はもちろん、 DVD教材としても汎用活用が考えられます。 さらには、 全国・全世界の愛媛県人に対して、 通販ビジネスや映像配信ビジネスの 可能性も見えてくるでしょう。 と、一例を挙げただけでも、 「ふるさと愛媛学」は、 多彩なカテゴリの課題解決に寄与する可能性を 秘めているといえそうです。 県政課題の解決に向け、 動くたび、学ぶたびに宿題が増える毎日です。
本日は、決算特別委員会として 県総合運動公園陸上競技場 (愛媛FCの本拠地:ニンジニアスタジアム) を視察してまいりました。 ご案内の通り、 今から4年後の平成29年に、 本県単独では初となる「えひめ国体」が開催されます。 その開会式・閉会式の会場となるのが同競技場です。 しかし、競技場施設は、完成から30年以上が経過し、 全体的に老朽化が進展。 また、時代の要請でもある耐震化や バリアフリー化にも対応できていない等 さまざまな課題があることから、 県では平成23年度から 同競技場の改修工事を進めています。 なお、改修にあたっては、 愛媛FCのJ1昇格も見据え 座席数を大幅に増設しJリーグ基準もクリア、 本年9月には J1ライセンス取得の内示も頂きました(^O^)/ これで、いつでもJ1昇格OKです。 選手の皆さん、がんばってくださいね。 応援しています! さて。 視察に訪れた私たちの眼前に広がるのは、 青い空、白い雲、 そして建設の槌音とともに 競技場の両翼に広々とそびえる サイドスタンドの工事風景。 天皇皇后両陛下をお迎えし、 晴天の下、グランドに立つ選手団、 スタンドを埋め尽くした観客が 一体となって行われる開会式。 想像しただけで、 思わず感動が込み上げてきました。 その他、既に大型映像施設も完成するなど、 周辺施設も含め改修工事は順調に進行中で、 国体開催の前年に開催される リハーサル大会に間に合うよう、 平成27年度中にはすべて完成予定とのこと。 本県初の「えひめ国体」まで、あと4年。 大成功に向けて しっかり準備を整えてまいりたいと思います。