2014年度当初予算をはじめ、県政重要案件について審議する2月議会が、本日、開会しました。1年で最も重要な定例会、と言っても過言ではありません。一般会計の予算フレームは6,070億6,000万円(前年比+1.6%増)。特別会計予算額は1,355億9,200万円(同+0.8%増)、企業会計予算額は716億7,900万円(同+17.6%増)。合計8,143億3,100万円(同+2.7%増)となります。一般会計の内訳を見ますと、歳入面では県税が113億円増え、県債を38億円、臨財債を37億円減らしているのは好材料といえます。歳出面では建設事業費が41億円増。これはアベノミクスの一環として理解できるのですが、気になるのはやはり社会保障費の増加です。昨年より38億円増えて855億円、一般会計総額の14%を占めています。この自然増にどう対応するかが、財政健全化の最重要ポイントとなります。4月からの消費税増税に始まる社会保障と税の一体改革を、国とともに着実に実行に移してまいらねばなりません。さて、2月議会といえば、議案書類が多岐にわたり、1つ1つ分厚い冊子を何冊も手にすることになります。それらを本会議や委員会で審査するのですが、一見、地味に映る、この分厚い資料をめくりながら行う質疑、 ぜひ、マスコミの皆様に映像的に取上げて頂けないかな、と思います。議員諸氏の議案への食らいつき、かなりシビアですから。斯く言う私も、気を引き締めて、今議会の各審査に臨んでまいりたいと思います。
2日目。 昨日に引き続き、 講師は三重県議会議員の三谷哲央氏。 本日のテーマは 「議員報酬と政調費のあるべき姿」。 ご案内の通り、 議員の報酬と政調費に対する批判は後を絶ちません。 議会と議員の活動実態が見えない、 適正金額の根拠がない、等など。 三谷氏は冒頭、批判される背景から論を進めました。 議会と議員の役割、 議員と議員報酬の法律上の位置づけ等の検証を行った後 「そこで私たちは…」 からが、正に目からウロコでした。 三重県議会では、 県民に説明し納得頂ける 議員報酬と政調費のあり方の“根拠”を見い出すべく、 2011年、都道府県議会で初めて、 有識者による「議員報酬等に関する在り方調査会」を設置し、 全議員に対しアンケート調査を実施したのです。 毎日の活動時間、内容などを分類・整理した結果、 年間活動時間数5,475時間から 「政党活動」「後援会活動」「選挙活動」「宗教行事」 などの私的活動時間を除くと4,211時間。 さらにその内、 県議会の公的支援の対象となる活動時間数を 精査すると2,317時間。 次に、 議員は首長と同じ公選職ということから、 知事との対比を試みます。 但し、知事の活動詳細は把握できませんから、 知事公舎を出て公舎に戻ってくるまでの時間を 公務遂行時間と認めると、年間3,282時間。 ここで知事と議員の活動時間を比較すると、 3,282時間:2,317時間=1:0.7 という図式が成り立ちます。 条例で定められた知事給与は128万円ですから、 それを基準にすると、 あるべき議員報酬額は128万円×0.7=89.6万円となります。 但し、これは、現状を6.6万円上回る水準であり 実現には至っていません。 むしろ今のところ、殆ど困難といえるでしょう。 しかし、 県民に納得頂ける“根拠”を 県議会自らが見い出そうとするその姿勢に、 私は甚く感動させられました。 現状維持。 何もしない、というのは確かにラクです。 しかし、時代はそれを許容しないでしょう。 ドラッカーいわく、 「この世において唯一確実なものは変化である。 自らを変革できない組織は、 明日の変化の中で生き残ることはできない。」 のです。 議会も、議員も、然り。 そう心得、本県議会の改革に取り組んでまいります。
2/14-15の2日間、同僚の玉井県議とともに 福岡市で開催された議会改革セミナーに出席しました。 講師は両日とも、 三重県議会議員の三谷哲央氏。 議会改革といえば三重県議会、 といわれるほど先進的で大胆な改革で有名ですが、 三谷氏は、これまで20年にわたり、 その中心的な役割を果たしてこられた方です。 20年、という歴史の分厚さに圧倒されながら、 三重県議会改革についてお話を伺いました。 最初のきっかけは1995年、北川知事の誕生。 当時は官官接待や 予算の不適切執行が全国的に問題化しており、 三重県でも裏金作りが発覚するなど 惨憺たる状況下での就任でしたが、 ここから 県庁組織を一変させる北川改革が始まったのです。 ご案内の通り、地方議会は二元代表制。 着々と改革の実を上げる知事に対し、 もう一方の代表である県議会は 急速にその存在感を失いつつありました。 その危機感が議会改革の原動力となって、 1996年、 議会改革検討委員会が設置されたところから 実質的な改革がスタート。 最初に、 三重県議会の基本理念と5つの方向性を定め、 これに沿って新たな取り組みを実行。 例えば、 本会議のTV中継や一般紙での定例会日程広告、 正副議長選における所信表明会の実施、 傍聴規則の見直し、 事務局の強化、 文書連絡のメール化、 本会議録のCD化、 文書質問制度の導入、 会期の通年化、 政策討論会議の設置などなど。 これらはあくまでも一部事例の羅列ですが、 会派を越えて一枚岩となった議論の積み重ねが 水面下に分厚く裏づけとしてある、 そこに最大の改革成果がある、と私は感じました。 正に、「格に入り格を出でてはじめて自在を得べし」。 ご当地三重県出身の松尾芭蕉に習って、 三重県議会の軌跡を謙虚に追いかけながら、 これが愛媛モデルの県議会改革、 といわれる実を上げてまいりたいと思います。
好循環実現のための経済対策5.5兆円。 今月6日に成立した国の補正予算を受け、 本日1日限りの臨時議会が開催されました。 補正予算総額は187億6,343万円。 議案はいずれも、 消費税率引き上げに伴う景気の腰折れ回避を 目的とした事業が中心で、 委員会付託も含め審議が行われた後、表決。 午後には閉会しました。 当局におかれては、 目的に照らし適正かつ一刻も早い事業執行を 強く求めたいと思います。 なお、 この日開催された環境保健福祉委員会で私は、 石鎚山のトイレ整備事業に関する見通しについて言及しました。 登山者の根強いニーズに対し、 正直これまでの進捗はあまり果々しいものではありませんでしたが、 今回の補正で一気にメドがつく形となりそうです。 今回、40立米の土壌処理槽を確保し、 新設される予定のトイレ数は、男女計6個。 1日660人くらいまでの使用が可能とのこと。 今後、工事がスムーズに進捗するよう注視したいと思いますし、 これによって周囲の自然環境への影響や 観光客に与えるイメージが改善され、 登山客の皆様にとって “石鎚山”が、より快適で魅力的なスポットとして記憶され リピートがさらに広がることを期待したいと思います。 加えて、年間約5万人の登山客が どのように推移するかも注目してまいりたいと思います。
本日は、参議院議員会館で缶詰め状態となり、 朝から夕方までみっちり勉強をしてきました。 テーマは、地方公会計。 地方行政に関わるものとして、 数字で議論しないと財政改革は進まない というのが私の持論ですが、 それには当然ながら高度なスキルが求められます。 その意味で今日の内容は、 理論武装のマストアイテムばかり。 東大主席弁護士の7回読みではないですが、 何度も繰り返して読み込み、 県政の見える化実現による 財政改革に繋げてまいりたいと思います。 ちなみに、本日の講義内容を以下に列挙します。 「朽ちるインフラ問題は解決可能か」 (東洋大学 根本教授) 「防災安全交付金について」 (国交省 小路課長補佐) 「資産更新問題と公会計」 (一般社団法人地方公会計研究センター 淺田代表理事) 「地方公共団体の財務書類の読み方」 (日本公認会計士協会 川口研究員) 「地方自治体の複式簿記・発生主義会計導入と活用事例」 (江戸川区担当者より「東京都方式導入の決定経緯と取組状況」、 町田市担当者より「町田市の事業別財務諸表」の報告) 「新地方公会計制度改革の動向について」 (総務省 多田課長) 本当に貴重で有意義な、そして 久々に味わう詰め込み講義の1日となりました。