まず初めに、未曾有の東日本大震災で犠牲となられました皆様のご冥福を 心よりお祈りいたしますと共に、被災者・ご家族、そして被災地の皆様に 心からお見舞いを申し上げます。 今、被災者の救援と被災地の復興に向けて、全国から世界中から次々と、 エールが寄せられ、支援の和が広がっています。 この間、 関係者の安否や、国・県への要望、救援に関する善意のお申し出など、 様々なお声を頂く中、自身微力ながら全力を傾注させて頂いております。 本日は取り急ぎ、愛媛県被災地支援本部の取組みについて、また、 公明党の義援金口座開設・災害関連情報についてご報告させて頂きます。 ■県民の皆様へのお知らせ・お願い(愛媛県庁HPより転載) ○知事からのメッセージ 東北地方を中心に未曽有の災害をもたらした東日本大震災。更には、福島原子力発電所 事故、そしてこれらに伴う救援活動、避難所運営、復旧作業など、いずれも現地の混乱が 続く中で手さぐりの状況が続いています。今は誰が悪い、何が悪いと議論するよりも、と もかく人命第一でやれるべきことを行う段階だと思います。 愛媛県では県下の市・町と協力しながら、防災ヘリ、医療チーム、消防隊員、警察官な ど、救出・救命に即対応できる人員の派遣を実施いたしております。今後は復旧のための 土木技師、精神的なケアにあたる保健師、養護教員などを、現地の要請に応じていつでも 派遣できるよう体制を整えているところです。 物資につきましては、被災地各県と連日連絡をとりながら、受け入れ体制を確認した上 で進めております。現地での受け入れ体制が整っていない中で物資を送ると、倉庫に山積 みされていくだけで、住民の皆さんに届きません。また、現場では、その保管・処理業務 で更なる混乱を招く可能性も出てきます。これは過去の大災害の教訓でもあります。 そこで愛媛県は、第一段階として県・市町の備蓄物資の搬送を行ったところであり、現 在は第二段階として災害協定を締結している民間企業を中心に物資搬送の準備を進めてい ます。今後、第三段階では被災地のニーズを把握しながら、県民の皆さんにもご協力をお 願いさせていただきたいと思います。 また、今回被災された方に対する住居の提供につきましては、公営住宅・県職員住宅を 提供する準備を整えています。特に福島県で原子力発電所事故により避難される方につき ましては、国からは発電所から20キロ以内の居住者を対象に受け入れるよう要請があり ましたが、愛媛県では原子力発電所立地地域である福島県全域の方々に対象者を拡大して 受け入れをしたいと思っています。 皆さんがニュースを見て何か送りたい、何かしたいと思われるのは当然で、その善意と お気持ちは何よりも尊いものだと思います。ただ、大切なのは物資がしっかりと被災地の 住民に届くことであり、それを最優先しておりますのでご理解願えればと思います。 現段階で皆さんにとにかくお願いしたいのは、募金活動と献血です。献血につきまして は血小板製剤の有効期間が4日間しかないため、できるだけ長期にわたって万遍なく提供 することが課題となります。なにとぞご理解の上、ご協力下さいますようお願い申し上げ ます。 次に深刻な事故が発生した原子力発電所について、現段階でのご報告をいたします。 愛媛県は四国唯一の原子力発電所立地県であるために、県民の皆さんの不安も大きくなっ ているものと思います。そこでまず四国電力社長を県庁に呼び、今回の事故の情報収集と 分析、規定にしばられない更なる安全策の検討と実施などを強く求めさせていただきまし た。 また、冷静な判断が必要との認識を持って、翌日、伊方原子力発電所に赴き、現時点で の疑問点について確認を行って参りましたのでご報告させていただきます。私も専門家で はありませんから、皆さんと同じ視点で疑問点をぶつけて参りました。それを差し引いて ご参考願えれば幸いです。 ① 地震のメカニズムと津波(ポイント―プレート型・水深) 今回の地震は、震源地が三陸沖の海底約一万メートルの深い場所で発生したプレート 型地震です。太平洋プレートが沈み込む境界でひずみがたまり、陸のプレートが跳ね上 がって起きました。大きいところで8メートルもずれ動いたとも言われていますが、深 海であったが故に海水の容量も膨大で、それが大津波につながったものと推測されます。 愛媛県近くで同様のプレート型地震が発生する可能性があるのは、四国南方沖を震源 とする南海地震です。この場合は伊方発電所からかなりの距離があり、また内海という 地理的な条件もありますので東北地域とは異なった状況となります。同地点でマグニチ ュード8.6の地震が発生した場合、伊方発電所で想定される津波は「1.90メート ル」とのことです。(満潮時) 一方で、伊方発電所前面海域で地震が発生した場合も懸念されます。震源地は近くな りますが、プレート型ではなく、断層が横ずれすることによって地震が生じます。また、 この海域は水深が80メートルほどで、海水の容量は少なくなります。同地点でマグニ チュード7.8の地震が発生した場合、横ずれすることでは津波の発生はほとんどない ことから、縦ずれすると仮定してより厳しく評価した結果、伊方発電所で想定される津 波は「4.25メートル」とのことです。(満潮時) 伊方発電所は「海抜10メートル地点」に立地しており、予想される津波と立地場所 からすれば、福島の条件とは異なると思います。ちなみに福島発電所は太平洋に直接面 している場所ではありますが、海抜6メートルに立地された施設であったとのことです。 伊方発電所の場合は立地条件から見て、津波以上に揺れに対する対策が重要であるよう に思います。もちろんこうした数字が妥当かどうかは、今後とも常に検証が必要である ことは言うまでもありません。 ② 揺れ(ポイント―基準地震動) 伊方発電所の場合、あまり聞きなれないガルという単位なのですが、「570ガル」と いう地震動で評価されています。この数字を取り扱う上で注意すべきは、どの場所で、 どのような条件下なのかということです。 例えば地盤の強弱によっては、同じ揺れの強さでも数字は大きく変わります。また同 じ場所でも地下、地上、建物といった観測する位置によっても大きく変わります。建物 の高いところで観測すれば、必然的に数字は大きくなります。ニュースなどでこの数字 が単純に示され、それが独り歩きすることには注意が必要です。 伊方発電所の「570ガル」は、岩盤を基準としています。先ほどお話し申し上げた 南海地震の場合、伊方発電所敷地での最大加速度は「94ガル」と想定されていますの で、数字的には余裕があります。 ただ、ここで是が非でも知りたいのは、今回、福島発電所の岩盤でどの程度の数字が 計測されたのかということです。その数字が明らかになれば、「570ガル」の妥当性が 判断できるのではないかと思います。 ③ ディーゼル発電機(ポイント―設置場所) 福島発電所の被害が拡大した最大の原因は、発電機が使用不能となって冷却水の供給 が滞ったことにあるのは間違いありません。通常の電源が喪失しますと、非常用のディ ーゼル発電機が動き出すことになっています。 福島発電所ではこの発電機が「地下」に設置されており、津波によって機能停止に陥 りました。伊方発電所のディーゼル発電機の設置場所は「地上10メートル」であり、 この点は大きな相違点と言えます。 今回は最悪のケースとして冷却水を注入するため、通常配備されている消防自動車が投 入されました。今後は冷却水を注入する電源の確保などがこれで十分なのか、国レベル で議論が起こってくると思います。 以上、県民の皆さんの不安を少しでも解消できればと願いつつ、ご報告させていただき ます。今後とも、県下の引き続き安全確保策に真摯に取り組みますとともに、エネルギー 政策を所管する国に対して、地域から様々な申し入れや要請を行うとともに、四国唯一の 原子力発電所立地県として、四国電力に対して徹底した安全対策を求めて行きます。 県民の皆さんにおかれましてはどうぞ冷静に受け止めて頂き、当面は被災地支援に全力 を尽くすことにご理解を賜りますよう、お願い申し上げます。 なお、被災地への人的派遣を行うことにより、県内体制は手薄になることが避けられま せん。国難であるということ、また被害がなかった地域だからこそやらねばならないとい うことを受け止め、お一人、お一人が今まで以上に日常生活の中での防火や交通事故など に気を付けていただければ幸いです。 平成23年3月17日 愛媛県知事 中村 時広 ○義援金、災害ボランティアについて 【義援金】 愛媛県から被災地域に対する義援金による支援を、是非ともお願いいたします。皆様からの支援が必要とされています。 義援金は、日本赤十字社や共同募金会等が受け付けることとなっております。 ��主な義援金の受付先> ・日本赤十字社愛媛県支部( http://ehime.jrc.or.jp/ ) ��振込口座) ・ゆうちょ銀行 郵便振替口座 00140-8-507 口座名義:日本赤十字社 東北関東大震災義援金 ・伊予銀行 愛媛県庁支店 普通 1679290 口座名義:日本赤十字社愛媛県支部 東北関東大震災義援金 支部長 中村時広 ・愛媛銀行 県庁支店 普通 5183030 口座名義:日本赤十字社愛媛県支部 東北関東大震災義援金 支部長 中村時広 ・愛媛信用金庫 本店営業部 普通 1189334 口座名義:日本赤十字社愛媛県支部 東北関東大震災義援金 支部長 中村時広 ・愛媛県共同募金会( http://www.akaihane-ehime.or.jp/ ) ��振込口座) ・ゆうちょ銀行 郵便振替口座 00170-6-518 口座名義:中央共同募金会 東北関東大震災義援金 ・伊予銀行 一万支店 普通 1639912 口座名義:社会福祉法人愛媛県共同募金会 ・愛媛銀行 本店 普通 3733134 口座名義:社会福祉法人愛媛県共同募金会 〔窓口〕保健福祉課 ��EL089-912-2380 【災害ボランティア】 災害ボランティアは、被災地の社会福祉協議会等が設置する災害ボランティアセンターで受け付けることとなりますが、現在、被災地域では被害状況の把握、緊急救援活動を行っている段階であるため、受け入れを行っておりません。 なお、受け付けが可能な状況となった場合には、改めてお知らせします。 ・愛媛県社会福祉協議会( http://www.ehime-shakyo.or.jp ) ・全国社会福祉協議会( http://www.shakyo.or.jp ) 〔窓口〕 保健福祉課 TEL089-912-2380 愛媛県社会福祉協議会 TEL089-921-8912 ○献血について 【献血】 輸血用血液製剤には、赤血球製剤21日間、血小板製剤4日間等の有効期間が定められています。一時期に献血が集中しますと、医療機関への安定供給に支障をきたす恐れがあります。皆様の善意の献血を無駄にすることなく、最大限に被災地の医療に活用するためにも、一時期に偏ることなく、時期をずらすなど息の長い長期間にわたる継続的な献血をお願いいたします。 献血にあたっては、日本赤十字社愛媛県赤十字血液センターがWeb公表している血液ストックやお知らせも参考にしてください。 ・日本赤十字社愛媛県赤十字血液センター( http://www.ehime.bc.jrc.or.jp/ ) 〔窓口〕薬務衛生課 TEL089-912-2390 ○被災地への支援について(3/16時点) ■公明党 災害義援金口座について(公明党HPより転載) ○義援金口座開設のお知らせ 公明党は、東北地方太平洋沖地震による被災地支援のための義援金口座を開設しました。皆様のご協力をお願い致します。 振込口座は以下の通りです。 尚、お預かりした義援金は、公明党への寄付ではありません。公明党が皆様からお預かりし、集まりました義援金は、日本赤十字社を通して被災者支援に活用させていただきます。 【銀行振り込みの場合】 ��公明党災害義援金口座」 三菱東京UFJ銀行 青山通支店 普通口座 公明党災害義援金口座 ��店番)084 (口座番号)0104798 ※三菱東京UFJ銀行の本店・支店からの振り込みの場合、振込手数料は無料ですが、他銀行からの振り込みにつきましては手数料がかかりますので、ご了承ください。 【郵便振替の場合】 ��公明党災害義援金口座」 公明党災害義援金口座 ��記号)00110-9 (番号)623451 ※郵便振替をご利用の場合、別途振込手数料がかかりますので、ご了承ください。 ■東日本大震災 災害関連情報について 県政の一員として、公明党の一員として、引き続き総力を挙げて、 被災者支援と被災地復興に取り組んでまいりますので、 皆様におかれましてはご理解とご協力を賜わりますよう 何卒宜しくお願い申し上げます。