午前、県民相談の後、 午後、現在開催中の「瀬戸内国際芸術祭2010」 の視察で、高松市へ移動。 高松港に到着し、ギリギリセーフで、 女木(めぎ)島行フェリーに飛び乗った。 潮風と磯の香りが、心地よく、懐かしい。 と、ふと周囲を見渡すと、 明らかに、地元でも四国でもなく都会から、 と思われるお友達やカップルやご一行で、 船内は、 いつになく、に違いない、にぎわい状態。 すかさず、 瀬戸内国際芸術祭2010の集客力恐るべし、 と感じたが、 後から思えばそれはまだ、序の口であった。 20分後、女木島に到着した瞬間の印象は、 伊予弁で言うと、“あれ、何ぞぉ~?”な驚きに次いで、 讃岐弁で言うと“やんっりょるのぉ~!”という、感嘆。 すっかり、というか、スッキリと、参りました、 という、なんだか爽快な気持ちで一杯になった。 カモメの駐車場、から始まって、シビレながら。 さっそく、作品案内地図を片手に、 オリエンテーリング、スタート。 おー、あっちもこっちも、と挙句、 島のてっぺんまで、徒歩で、踏破。 ��これはお薦めしません。専用バスがお薦めです。) こんなに汗が噴き出したのはいつ以来、 と振り返る前に、 酸欠で倒れたらアカンという心配が先、 の始末であった。 山頂の洞窟の中、 そんなフラフラな私の目の前で。 鬼合戦、あるいは裸の桃の勝利、 という作品がほんのりゆらゆらと、煌めいていた。 さすがに帰りはバスで山頂を後にしたが、 約2時間の滞在は、まさにあっという間で、 女木島と一体化した夫々のアートを感じながら、 心と体の両方で、冒険をたっぷり満喫できたー、 という、爽快なあと味、に包まれた。 そして、 帰りの船で驚かされたのは、その乗客の多さ。 まさに立ち見状態でデッキが埋め尽くされている、 ではありませんか。 私の知らないところで、こんなに多くのお客様が、 島内をグルグルしてたのね。 というのが、先ほど、 芸術祭の集客力恐るべし、と綴った真相であった。 ぜひ、1人でも多くの本県関係各位に この(伝わるかどうか不安ですが)刺激を体感頂き、 同事業の経済効果その他の検証も含めて、 本県経済成長戦略2010にリンクさせて頂きたいし、 私もまた、議会活動の中で積極的に提言すべく、 観光分野の研究調査に取り組んでまいりたい、と思う。
午前、県民相談。 午後、 松山市内にて開催された財団法人えひめ地域政策研究センター 設立10周年記念講演会に、出席。 講師が、元総務大臣の増田寛也氏ということと、 テーマが「地域主権改革と地方政府のあり方」とのことで、 県下の首長・自治体議員・行政関係者こぞって参加の盛況ぶり、 であった。 まず、地方自治の原則からみた 国政・地方政治の“現在地”について検証があり、 次いで、現政権における地域主権戦略大綱、 いわゆる原口プランの解説と見通しが示され、 最後に、現時点における地域主権改革の課題と、 地方における各関与者の役割について期待が述べられた。 拝聴して。 連日、代表選で政局一色の政権下で、 あるいは、政官とも総論賛成・各論反対で、 地域主権改革が一向に前に進まない 国会の状況を憂えるとともに、 名古屋市や阿久根市等の事態を見る限り、 批判されるべきは地方政治もまた然り、 と、何とも忸怩たる思いに包まれる。 私には到底見あいそうもない 重たすぎる宿題だが、 絶対になさねばならない宿題、と捉え、 愚直に、真摯に、取り組んでまいりたい。
終日、県民相談で市内巡回。 もう一歩踏み込む努力が人を分けるし、その努力をいつも惜しむまい、と思う。 夜、大学の先輩と、久しぶりの談義。教育をテーマに、白熱。一致。決意。
午前、議会にて部局折衝。 互いの信頼を軸に進める仕事ほど、有難いものはなく。その意味で本日も感謝、の2文字である。 午後、事務所にて原稿作成。 その原稿とは。 本年、南加愛媛県人会様が創立100周年の佳節を迎え、私も慶祝訪問させて頂いたことは既に記述の通りだが、 年内を目途に愛媛県海外協会様が、100周年記念誌を出版されることとなり、 公的参加者にその寄稿を依頼されたもの、である。 私、そんなん初めて、 なのであって、それは、 “事務局長、原稿の文体は、ですます調でしょうか、それとも、だ・である調でしょうか?” の、電話確認から始めなければならない有様だった。が、今ある精一杯の知見を寄せ集めて、何とか完成。 何度か、読み返しながら。 確かに、その時、感じた通りを綴らせて頂いたし、綴った通りに精進してまいりたい、と思うばかりだ。 そんな思いで事務局に原稿をお送りした後、大急ぎで夜の党務へ直行、となる。 ��原稿は以下の通りです。宜しければご高覧くださいませ。) 南加愛媛県人会創立100周年記念公的訪問団に参加して愛媛県議会議員 木村 誉 まず初めに、今回の慶祝行事に際しまして公的訪問団の一員として参加させて頂きましたことを心から感謝いたしますと共に、県人会先人諸氏の100年にわたるそのご労苦とご功績にあらためて衷心より敬意を表したいと思います。 今回の訪問は、私にとりまして2つの意味において貴重な経験となりました。 1つは、人間にとって“絆”というものがいかに重要であるかについての「再」発見であり、もう1つはコスモポリタン、つまり世界市民という概念が、机上論ではなくもはや事実として時代に息づいていることの「新」発見であります。 訪問初日、交流会の冒頭。松岡県人会長様の、感動で声にならないご挨拶に、私は涙を禁じえませんでした。おそらく多くの方もそうであったに違いありません。冷静に考えれば、殆どの方が今日初めてお会いした間柄、にも関わらず、です。 そんな私たちを、一瞬にして通じ合う関係と成したものこそ、ふるさとの“絆”に他ならない、と今あらためて確信するのであります。 滞在中、私たちは、マルカイ・コーポレーション様、ヤマサ蒲鉾様をご訪問し、あるいは北針記念碑等を訪ねながら、県人会の皆様が歩んでこられた100年のご労苦について具にお伺いしたのであります。 ある時は強制帰国させられ、強制収容され、又、ある時は白人社会から差別され排斥されながらも、不撓不屈で今日を迎えることができたのは偏に、故郷愛媛、祖国日本という、ふるさとの“絆”があったればこそ、と口々に熱く語られるお姿は、今も私の瞼から離れません。 人間は、どんなに強い人であっても孤立すると弱く、同時に、どんな困難があっても乗り越える強さを秘めた存在であります。その人間としての強さを薫発させるものこそ、人と人を結ぶ“絆”であることを、私は県人会100年の歴史に学ばせて頂きました。ふるさととは斯くも有難く、時空を超えて私たちを結ぶ“絆”なのだ、ということを。 翻って今、日本は“絆”の崩壊という危機を迎えております。親と子、人と人、人と地域等、社会のそれぞれに結ばれていたはずの“絆”がまさに失われつつあり、それゆえに生じる悲しい出来事が連日絶えない状況にある、といって過言ではありません。 今回の慶祝訪問を通して「再」発見した“絆”の重要性は、今の日本にとって最も見直されるべき核心であり正鵠を射た示唆に他ならず、自身の立場に照らし、今回の貴重な知見を活かしてしっかりと、ふるさと愛媛の発展に貢献すべく精進してまいる所存でございます。 そして今、世界市民の時代へ――。それは閃くように体感した、自身における「新」発見でありました。 記念式典の中で、松岡県人会長様から“100年の月日を経て今、南加愛媛県人会の多くが、言語も含めて生まれも育ちもアメリカといった3世・4世の時代を迎え、県人会をどのように次世代へ継承するかが最大の課題”とのお話がありましたが、正に会長が抱えられる不安と危機感が、ありありと伝わってまいりました。 それは、同じ県人会を率いるリーダーとして、明らかに100年前の初代会長とは異なる課題であり責任感でありましょう。と同時に、100年後の会長もきっと、今とは別の課題を担われているに相違なく、その時の7世・8世の県人末裔たちは、愛媛のDNAを厳と受け継ぎつつも“世界市民”という地平に立っている、そんな姿を私は想起したのであります。 そう考えますと、これからの県人会を担われる3世・4世の皆様は、100年前と100年後を結ぶかけがえのない存在として既に“世界市民”であり、本県と南加愛媛県人会がその“絆”を失わない限り私は、どこから見ても日本人であり且つアメリカ人でもある彼らの姿に、相互の未来における無限の可能性を感じずにはいられないのであります。 今、大人気のテレビドラマで坂本龍馬が、“もう、上士や下士や、薩摩や長州やゆうちょられんきに”と、当時の日本人の概念領域を「幕藩」から「世界」へと拡げ、変えていったように、これから100年の未来に対して私たちが応えるべき時代の要請は、県人会の皆様に見る世界市民としての新たな“絆”の創出に他ならない、と強く感じるのであります。そして、それはふるさと愛媛を想う気持ちと何ら相反せず、初めて「日本人」となった龍馬が、死ぬまでふるさとを愛する「土佐人」であったことと同義なのではないでしょうか。 確かな未来を見通しながら、いつまでも愛すべきふるさと愛媛と日本が輝いていけるように、私も政治に携わる1人として、微力ながら全力で取り組んでまいる所存です。 最後になりますが、この度の慶祝訪問並びに記念出版に際しまして多大なご尽力を頂きました愛媛県海外協会様をはじめ全ての関係各位に対しまして深く謝意を表し、心より厚く御礼を申し上げます。
早朝より、県民相談で松山市内を巡回。抱えた案件が一気に動き出す感、あり。 午後、事務所にて政務。夜は、党務。 幹事長を拝命して以降、少しづつではあるが、その役割の実際を学ばせて頂く、日々。 すべて訓練と受けとめ、微力を傾注してまいりたい。