今回の上京は、スケジュール目白押し。昨日もう1つ綴りたかった内容は、後日改めて。 と、本日は、 玉春日引退楯山(たてやま)襲名披露大相撲、について。 いうまでもなく、玉春日関といえば、わが愛媛が誇る、人気力士。 旧の野村町、今の西予市出身、だ。 得意の、突き押し相撲ひと筋で、あの若貴にも、武蔵丸にも、曙にも土をつけ、 3賞を5度も受賞した、玄人好みのいぶし銀、というべき実力派力士、であった。 この日、私は、愛媛県議会スポーツ振興議員連盟の一員として、 彼の現役引退に対する敬意と、親方業の門出に対する祝意をもって、 会場の末席に加えさせて頂いた。 これまでに何度か、本県行事を通じて、玉春日関とご一緒する機会を得たが、 彼に対する私の印象は、人間が素晴らしい、の一言に、尽きる。 豪快な取り口からは想像できないほどに、常に振る舞いは謙虚で、心配りは繊細、だった。 それは、誰もが応援したくなる、人間・玉春日としての魅力、ではなかったか。 両国国技館に詰めかけた約6,000名のファンも、きっと、同じ思いだったに違いない。 引退興行は、二所一門呼び出し連によるふれ太鼓に始まり、 幕下決勝五人抜き、初切、相撲甚句、十両取組、と続いた後、 加戸・愛媛県知事から、愛媛県スポーツ特別功労賞が授与された。 それは、 本県に限りない夢と希望を与えてくれた彼の土俵人生に対する敢闘賞、であったろう。 その後、井関・郷土後援会長によるご挨拶、中央大学応援部による応援歌斉唱、と続き、 いよいよ、メイン行事である断髪式へと進んだ。 惜しみない拍手と歓声がこだまする中、300名を超える方々が土俵に上がり、 ゆっくりと、次々と、ハサミが入った。 玉春日席の、何度も何度も涙をぬぐう姿に、思わず、目頭が熱くなった。 次の予定があり、名残惜しくもここで中座させて頂いたのだが、 人格優れた玉春日関であれば、立派な指導者としての活躍と、 彼が育てる名力士の誕生を、今から心待ちに待ちたい、と思う。 最後に、本日頂いた資料に書かれてある、彼の引退メッセージをご紹介したい。 「自然豊かなふるさとに育てられすばらしい指導者に恵まれ すばらしい方々との出会い皆様のあたたかい応援に支えられ だから精一杯頑張る事ができました すべての皆様に感謝いたします本当にありがとうございました そして私を生んでくれた両親にありがとう 日々努力 日々精進 日々感謝元玉春日 楯山(たてやま)」 よく、引き際が肝心、といわれるが、 人として感謝と謙虚こそが最も肝心なんだ、 と気づかせてくれる玉春日関の、お手本のような引き際の見事さに、 あらためて感動が込み上げるとともに、心から敬意と祝意を送りたい、と思う。 玉春日関、永い間、ご苦労様でした。そして、今後のご活躍を、心から楽しみにしています。