今日から、環境保健福祉委員会。初日の本日は、県民環境部の所轄事案の審査である。 いつものことであるが、実にわが委員会は発言が活発、なのである。うかうかしていると、発言の機会を失ってしまうのである。 新人の身としては、何かと恐縮が先に立ちながらも、敢えて最近は、ハイハイっと、先頭を切って挙手するようにしている。 これは、一杯一杯の裏返しに他ならない。 いくつか質問をさせて頂いたが、その中で、地球温暖化防止の取り組みについて触れたい。 いよいよ本年から2012年まで、京都議定書の約束期間が始まる。わが国の温室効果ガスの削減目標は、1990年比でマイナス6%。 ところが、2006年度で既にプラス7%であるから、実質目標はマイナス13%、なのである。 では、本県は、と問うと、2005年度で何とプラス23%、実質目標はマイナス29%、なのである。 そして内訳を聞くと、その2/3を産業界が占めるとあって、ある意味、製造業主体の本県としての宿命的課題といえそうだ。 しかし、コトは世界共通の最重要課題。何としても達成していくという姿勢を、僭越ながら確認させて頂いた。 詳細は、県議会ホームページの会議録に譲るとして、委員会の活発は、夕方近くまで続いた。 そして、夜。��PO法人ヒューマン・チェーンセンター主催のセミナーに参加した。 タイトルは、「ニート・引きこもりからの脱出」。 冒頭、「ニート・引きこもる若者たちへの支援活動の現状と課題」と題して、同センター理事長の戒田優氏から、約30分の講演があった。 戒田理事長とは、KHJ愛媛こまどりの会で面識を得たのだが、実に熱い方だ。この問題をライフワークとされる、情熱の塊である。 今後ともご教授を頂きながら、協力して問題解決に取組んでいきたい、と思わずにはいられないくらいに、こちらまで熱くさせる講演であった。 続いて、「君といっしょに歩いていく~訪問活動の重要性~」と題して、あの、レンタルお姉さん、川上佳美さんの講演を拝聴した。 今は、NPO法人ニュースタート事務局を旅立たれて、日本若者訪問支援協会代表として、ご活躍されている。 体験と信念に基づくお話に、終始、感服させられた。自信がみなぎり確信あふれる彼女は、とても私より1世代下とは思えない。 そして、正直。 今を、“わざわざ、ウザイ人が必要な時代” と、彼女は言う。なるほど誰しも、ウザイ、といわれることを恐れ、避ける時代である。 そうした価値観が、ニートや社会的ひきこもりをここまで産み広げたのだとすると。 ちょっと昔の家族にあった、近所にあった、あのウザったさを、もう一度取り戻そうよ、そんなメッセージを、私は彼女から受け取った気がした。 そして、そのウザったさを、確かな人間関係として成立させたものは何だったか、と考えると、それは“信”なのだ、と思う。 相手を信じ、自分が信じられた時代を、今度は私たちの手で。現代に即したカタチで創っていくのだ、その取り組みはこうして始まっているのだ。 そんな勇気と希望を頂いたお二人に、心から感謝を申し上げたいし、これからあらためて連帯を強め広げていきたい、と心から思う、有意義なセミナーであった。 ��写真は、左から戒田理事長、レンタルお姉さんこと・川上佳美さん、に緊張する私。)
今日は、一般質問最終日。 論戦は、午前、住田省三氏(自民)・豊島美知氏(民主)、午後、村上要氏(社民・護憲連合)・明比昭治氏(自民)、の順。 傍聴席の大応援団に見守られながら、本日最初に登壇されたのは、自民党の住田議員。 食・医療・防災・治安など、主に県民生活の安全という観点から質問を構成され、 地元問題もしっかり盛り込むなど、多岐にわたり、制限時間筒一杯のボリューム、であった。 したがって、理事者の答弁に要した時間も、約40分。今議会では、ダントツの長さであったろう、と思う。 続いて、民主党の豊島議員。 体調を崩されたのか、声にいつもの張りが感じられなかった点が、母校の後輩としては、少し気になるのであった。 その質問は、大きく3点にまとめられた。地方公務員の国籍条項撤廃、高齢者虐待防止、児童の社会的養護について、である。 私にとっては知見の広がる有意義なテーマであったが、民主党副代表として拝聴した場合、いろいろ考えさせられた質問であった。 午後は、社民・護憲連合の村上議員。駆け出しの私にとって、いつもながらだが、役者の違いを感じさせられる。 会派の制約上、持ち時間は20分間であったが、再質問を行なうほど自由自在に、食の安全、交通安全、離島航路、地方局再編、に関する質問を行なわれた。 そして一般質問の大トリは、自民党の明比議員。傍聴席は今回もしっかりと、地元大応援団で埋められていた。 質問内容は、三浦保愛基金、地域資源を活用した既存企業の新事業支援のほか、教育、環境保全、アスリート育成など、将来を見据えながらの持論を展開された。 私が特に注目したのは、四国4県における製造品出荷額で見た場合の、県別で愛媛が、市別で西条市が、それぞれダントツのトップであるという事実である。 あらためて、わが県の経済力のベースは、製造業であることを認識した。 その上で、かんきつ・養殖水産など、高品質で競争力のある第1次産業など、本県の強みに根ざした新ビジネスの創出が、地域経済活性化のカギである、とする論調には、私も同意するのみ、である。 聴き応えがあり、考え甲斐のある、一般質問最終日であった。明日からは、論戦の舞台は、常任委員会に移される。 使命感と情熱を持って、しっかり取組んでまいりたい、と思う。 ��写真は、親戚から届いた、はっさく。毎日の食卓を飾るかんきつに、心から感謝。)
論戦は、続く。 今日は、午前、三宅浩正氏(自民)・笹岡博之氏(公明党・新政クラブ)、午後、佐々木泉氏(共産)・菅良二氏(自民)、の順で行なわれた。 三宅議員は、私を含めて1期生議員の大トリを飾る、初登壇。 満を持してとはこのことで、日頃の政務調査の丁寧さが随所に感じられたし、治安・教育に関する並々ならぬ情熱と揺るぎない主張には、大いに触発された。 冒頭、自ら議員を志したのは、そうした思いを、この場所に立ち、きちんとぶつけたかったから、と三宅議員。 曲げない強さ。というか、揺るぎない、その保守に対する信念に、圧倒される思いがした。 続いての登壇は、わが会派の笹岡議員。 医療と教育に関する質問を中心に組み立てられたが、アプローチの巧みさに思わず唸った。手前味噌ながら、さすがわが代表、と思うし、実践を通して学ばせて頂く有難さ、を思った。 佐々木議員は、常任委員会・特別委員会ともにご一緒させて頂いているだけに、その舌鋒の鋭さを、日頃から間近にしてきたが、この日も、その姿勢は変わらない。 共産党の視点から、国防・医療・警察問題を取り上げ、攻めまくられていた。 そして本日のトリは、自民党の菅議員。毎回のことではあるが、傍聴席が満員御礼状態である。 空手で鍛えた堂々たる体躯に、よく通る声。まっすぐ傍聴席を見据えながら、笑顔で。 首長も経験された菅議員の辞書には、おそらく、動じるという言葉はないだろう、と思うほどに、議場内の空気を和やかに一変して、グイグイ引きずり込む力が、あった。 医療問題、中小企業対策を中心に組み立てられたが、それはまさに、私たち公明党の注力分野でもあり、大いなる共感と刺激を受けた。 4者4様の論戦は。 異なる視点から、それぞれが県民利益をめざす、真剣勝負である。ゆえに、議員席の私たちもまた、耳目も真剣に、拝聴させられるのである。 そして今日もまた、新人の私には。実に有意義な発見の連続、の、一般質問2日目となった。 ��写真は、菅議員の地元、私も地元、の、しまなみ海道)
いよいよ、一般質問が始まった。本日の登壇者は、4名。 午前は、田中多佳子氏(自民)・横山博幸氏(民主)、午後は、野口仁氏(社民・護憲連合)・中田廣氏(自民)、の順であった。 田中議員は、いつも。 傍聴席を一杯に埋め尽くした支持者に対する、その深々としたお辞儀から質問を始められる。日頃の感謝の気持ちと決意をお伝えしようとされるのが、十分に伝わってくる。 自民党県議団唯一の女性議員として、女性・母親ならではの視点から、県政課題を取り上げ、質問展開される田中議員の、その面目躍如たる姿に、大いに学ばせて頂いた。 横山議員の内容は、多分に代表質問的であったろう。知事の政治姿勢と道路特定財源について、真正面から切り込まれる姿が強烈であった。 野口議員は、教育・防災・放置森林・限界集落など、社会の壊れそうな部分にスポットをあて、それらを壊してはならない、と質していかれる姿に、共感を覚えた。 そして、本日の最後を締められたのは、中田議員。 最大会派にあって、今回が、初登壇。傍聴席には、応援団がびっしり、である。 議場内は私語も鳴り物も厳禁であるが、中田議員のハートには、その大声援が鳴り響くように届いたであろう。 満面の笑顔で、感謝の思いから話を切り出された。その質問内容は、ほとんど南宇和地域発。 どの議員もそれぞれに地元を背負っているのだ、とあらためて感じるし、地元有権者代表としての役割を担うことの重要性を、考えさせられた。 ちなみに、中田議員の歌唱力は、プロ並みだ。演歌歌手顔負けの熱唱を初めて聞いたとき、私は、ハッキリと度肝を抜かれた。 そしてというか、やはりというか。 中田議員の質問の最後は、北島三郎さんの「感謝」という歌の一節で締めくくられた。友に、妻に、親父とおふくろに感謝、と。 体全体から、ありがとうが、あふれているように感じた。 私もまた、大勢の、感謝すべき人に囲まれていることを忘れまい。4名の議員それぞれに学びながら更なる精進を、と決意させられた、一般質問初日であった。
体調いまだ芳しからず、で静養の1日。��わたしはレンタルお姉さん。」(二見書房)、を読んだ。 著者は、川上佳美(かわかみ よしみ)さん。 彼女の仕事は、ニートや社会的引きこもりといわれる若者たちを訪問し、その再出発をサポートすること、である。 見るからにチャーミングな方だが、一読したその仕事ぶりはひと言、タフネス。 何年も自室に引きこもるニートに対して、焦らず急がず、くさらず怠らず、足を運び。 再び社会に向き合い、次のステップへ挑戦しよう、と心を開かせ、最後に背中をそっと押してあげる、そこまでの全部が、彼女の仕事。 それが簡単であるはずはない。その志に、感動せずにはいられないのである。 今。 ニートの若者たちは、全国に85万人とも100万人ともいわれるが、その支援の草分け的存在の1つに、NPO法人ニュースタート事務局がある。 そして、レンタルお姉さんは、同事務局独自の事業なのである。��ご参照URL⇒ http://www.new-start-jp.org/210-Theme.php3 ) 同著は、彼女がレンタルお姉さんとして、ニートと向き合った1000日間の記録であり、そこには、失敗も含めて、その体当たりの奮闘ぶりが、赤裸々に描かれていた。 私はこれまで、本会議でも委員会でも、機会あるごとに、社会的引きこもり問題を取り上げてきた。 国にとっても、愛媛にとっても、将来を大きく左右する、大変な社会問題と認識するからだ。 その解決のヒントに、と手にした1冊であったが、彼女とニュースタート事務局の取組みに、1つ気づかされたことがある。 行っていることの人間らしさ、である。志の、人間らしさ、といってよい。 直接足を運び、対話を試み、拒否されても手紙を書き。また足を運び、対話を重ね、さらに足を運ぶ、その繰り返し。 ニートたちの立ち直りを信じるからこそ、諦めずに続けられるこの粘り強さは、インスタントでデジタルな現代にあっては、いかにも前時代的、である。 たとえば、ちょっと昔。家族にもご近所にも、そこには、おせっかいがあったが、それに似ている。 その1つ1つは、相手を信じ、自分を信じるからこそできる、真心の行為であり、泥臭く純粋で非効率だが、実に人間らしい、行為なのである。 ニートと社会的引きこもり問題は。 そうした人間らしい関係を、どのように社会に取り戻し、広げていくか、ということを、私たちに問いかけているのかもしれない。 そこに気づくことが題解決の糸口、そんな希望を見出した1冊であった。