さっそく行動開始、と昨日綴った通り、今日は終日、現場を動いた。県民相談に関する部局折衝と、当事者へのご報告ということである。 その中で、いろんなことを感じ、考えさせられたのだが、今日つくづく私の脳裏を支配したのは、この2つの事実。 行政は、タテ割りにできているということ。県は、財政難であるということ。 いうまでもないし、理屈もわかるが、もう1歩釈然としないモヤモヤが残る。 タテ割りに関して、ふと、民間企業に勤めていた時代を思い出した。 いわゆる、ケーレツとか、護送船団方式という従来の商慣行、あるいはシステムが、一斉に指弾されるようになったのは、バブル崩壊後だったか。 従来のシステムは、上位にある企業・団体の磐石が前提ではあった。今、その前提は崩壊または変質し、ビジネスの世界は、例外なく、完全に、ボーダレス経済へとシフトしてしまった。 財政難に関しては、この人をおいて他あるまい、というほどに上杉鷹山を思い出した。彼が知事なら、今の愛媛をどうするだろう。 実は彼、一度目の改革で、民衆の支持を失い、失脚したのであった。そして、隠居を経た二度目の改革で、見事、財政を立て直したのである。 今でいうマーケティングをベースに、米沢藩というオールド・カンパニーを、ビジョナリー・カンパニーに変えた、といえよう。 タテ割りと、財政難について。 今の時代にふさわしい、道州制を含む新たな国と地方の運営システムは、どうあるべきか。愛媛をビジョナリー・カンパニー化させる、そのゆらぎは、どうすれば起こせるか。 などと考えながら歩いていると、夕方の庁舎内が、思いのほか暗いことに気づく。そうだ、廊下の電気を節約しているんだ。 歳出削減への涙ぐましい職員各位の努力に、グッとくるものをこらえながら。 終日、県民相談に動き、感じ、見えてくる現実の、その向こう側にある希望の具体化こそ、私たち議員に与えられた最も重要な仕事なのだ、ということを痛感する。 そして。 為せばなる、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり。かの鷹山のメッセージが、あらためて強く、心に沁みた1日となった。 ��写真は、電器を節約中の、17:00過ぎの県庁廊下)