ひんやり冷たい空気と、小鳥のさえずり。 秋の深まりを感じながら、今朝は砥部町へ向かう。県民相談の現場視察のためだ。 地元の中村町議に同行頂き、伺ったのは、旧の広田村である。川沿いを伝う、曲がりくねった道と集落は、中山間地域によく見る風景であり、特徴だ。 ほのぼのと、心癒されながら、到着したのは、河川改修要望現場。癒された心が、一気に、痛んだ。 当事者から、過去の被害状況の悲惨さを取材するほどに、何とかしなければならない、と心に固く誓う。 続いて、もう1つの現場に移動し、お話を伺う。自然にご近所の方も集まられ、河川浸食による住宅倒壊の不安を訴えられた。 竹やぶをかき分けながら、くもの巣を頭からかぶりながら、そのご心情をしっかりと、受け止めさせて頂いた。 早速、現場写真とブリーフィングを作成し、部局折衝を行い、事態の改善に向けた取り組みを、真剣に協議する。 考えてみると。 日本の公共事業関係費は98年の14.9兆円をピークに減少し、本年07年度は6.9兆円と、半分以下の規模となっており、県も歩調は同じである。 まだまだムダは排除しなければならないが、羹に懲りても、いけない。山と海の国・四国には、まだまだ必要な道路があるし、港湾整備も必要だ。 未着手の災害復旧箇所はいうまでもなく、治山治水対策の必要性は論を待たない。 限られた予算をどのようにシェアするか、という問題は、突き詰めると、自治体経営の哲学が問われる問題だ。 県民を起点とし目的とする、生活者の座標へ。現場に立ちながら、政治のパラダイムシフトについて、未来を展望する。 見上げると、一面のひつじ雲。その、秩序と調和のパノラマに、心潤う思いがした。