午後、ジョブカフェ愛work(愛媛県若年者就職支援センター)主催の講演会に参加する。 講師は、早稲田大学大学院教授であり、元三重県知事の、北川正恭氏。 TBS番組「ブロードキャスター」のコメンテーターとして、あるいはマニフェスト提唱者としても、有名な方である。 その「地域で育てる次世代人材」と題しての1時間半の講演は、氏の巧みな話術によって、あっという間に感じさせるものであり、わが愛媛にとって極めて示唆に富んだ、聴きごたえのある内容であった。 以前、日本のマーケティングの第一人者である岡本正耿氏と北川氏の共著である「行政経営改革入門」という本を読み、強烈なインプレッションを覚えて以来、氏の提唱理念は私の興味の対象となった。 すなわち。行政とは、経営である。 経営であるならば、行政の起点は生活者であり、めざすべきゴールもまた生活者である。という理念である。 まったく、同感なのである。 生活者起点という理念、あるいはビジョンというものの確立が先にあって、それに適うかどうかという基準で行政経営の意思決定が行われるならば、 言い換えると、 理念に見合う価値を前提として行政経営がなされるならば、それこそが、これからの地方自治のあるべき姿である、と。 その通り、同感なのである。 「地域で育てる次世代人材」という演題に戻すと、私が理解した大事なポイントは、「自立」ということであった。 それは、愛媛県として中央への依存マインドを克服し、自立する、ということであり。 県下の行政ステークスホルダー全員が、縦割りのポジションオリエンテッドから生活者起点のミッションオリエンテッドに、その精神構造を切り替え、自立する、ということであり。 そして、生活者が当事者として積極的に行政に関与することによってのみ、依存心と無関心からの脱却は可能となり、主権者としての真の自立が可能となる、ということである。 この「自立」をキーワードに、わが県内で、こうしたゆらぎをおこせるかどうか、が、愛媛における次世代の人材育成のカギとなる、と私は見た。 大いなる触発の機会を頂き、関係各位に感謝申し上げるとともに、まず、隗より始めよ、と思う。 私自身、過去の私から自立できるよう、日々、真剣に、研鑽を重ねてまいりたい。