早朝、ホテルを出発。
同僚の玉井敏久県議とともに
向かったのは、千葉県。
めざした視察先は、
元ツッパリとも、
農業界の革命児ともいわれる、
あの、木内博一氏率いる農家集団、
農事組合法人「和郷園」、だ。
乗換えのりかえ、
10:00、到着。
私たちを迎えてくれたのは、
同法人副代表理事の、向後武彦さん。
人懐っこい笑顔の向こうに、
真っ先に私が感じたのは、
木内代表とともに、
革命集団のリーダーとして農業新時代を切り拓く
闘士としての、彼の凄まじいまでの熱さ、だった。
早速とばかり、
彼らの事業概略を、約1時間ほどレクチャ頂いた後、
冷凍・カット・パックなどの工場、リサイクルセンター、
バイオマスプラント等をご案内頂いた。
そのすべてをレポートするとシリーズものになりそうな、
それくらい、驚きと感動の連続、であった。
なかでも、とりわけ強く印象に残ったのは。
彼らは、すべての発想を、
お客様から出発させている、ということ。
これは、
ビジネスの原理原則であり、鉄則。
なのだが、実践となると、
できそうでできない至難、でもある。
彼らにすれば、
ビジネスでさえそうなのだから、
いわんやこれまでの農業においてをや、
という思いがその根底にあったろう。
ゆえに。
まず作る、そして、売る。
この当たり前を、彼らは逆転させたのである。
つまり、まず初めに考えるべきは、
お客様に買ってもらうことだ、と。
いわく、
どんな農作物を、どのように加工・商品化し、
いつ、どういうチャネルで、いくらで売れば、
どういうお客様に、買って頂けるのか。
その仮説立てができてから、作る、
のだそうだ。
これはまさしく、
ドラッカーの言う通り、
マッキンゼーの指南通り、
コトラーの理論通り、
なのであって、
まさしくザッツライトな、
農業革命と呼ばれるにふさわしい発想、だ。
たくさんの感銘の中から、
もう1つだけ挙げると、それは、
もったいない、の価値化、である。
農産物が商品として店頭に並ぶまでに、
規格外は、これまで弾かれてきた。
味覚も、栄養価も、鮮度も変わらないのに、
商品化できないのはもったいない、と。
それなら、
と、彼らはもう一歩踏み込んで、考えた。
こちらでカットして皮むきして、
料理の下処理をしてあげたら
お客様に喜ばれるのではないだろうか、
さらに、
かき揚げや、きんぴらや、野菜炒めなど
料理メニューごとに野菜をソートしてパックすれば、
お客様はちょっぴり助かるのではないだろうか、
そうすれば、
今まで価値を認められなかった規格外農産物が、
生産者にも消費者にも価値をもたらし、
商品として成立するのではないか、
ズバリ、
これはビジネスチャンスだ、と。
その、逆転の仮説、
の実行は並大抵ではなかった、という。
が、
その不屈の信念は消費者の心にヒットし、
彼らは大いに報われる結果と自信を得た、
という。
その他、綴りたい感動は、まだまだあるけれど。
午後、最後の見学地で向後副代表理事と別れ、
松山への帰路についたのだが。
“大事なことは、
腹を決めて本気で農業やれるかどうかですよ”、
との彼の言葉が、とてつもなく、心に響く。
それは、
愛媛の農業再興のために、
本気で政治やれるかどうかですよ、
との自身への問いかけ、にほかならない。
しっかりと、受け止めてまいりたい。
貴重な視察のひと時をご提供頂いた
向後副代表理事はじめ和郷園の皆様、
この場をお借りして改めて感謝申し上げます。
お忙しい所、誠にありがとうございました。
PS
道中含め、段取りを頂いた玉井県議にも
心より御礼申し上げます。
��写真は、カットほうれん草バラ凍結、の試食。
解凍から戻しただけでゆでたての美味、でした。)
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 15:37