犬山城は現存する12天守を有する城の中で最も古いと言われ、1935年(昭和10年)に国宝に指定されています。
(12天守の中には本県の松山城、宇和島城に加え、おとなり高知県の高知城、香川県の丸亀城が含まれています)
かつて犬山城は、老朽化が進み維持することが難しく解体の危機に直面したそうですが、その際多くの市民が何としても城を守ろうと立ち上がり、資金を拠出するなどして再建されたとのお話に、犬山市民のシビックプライドの高さを感じました。
2024年の犬山城の年間入場者数は、過去最低を記録した2003年の190,585人から3倍以上となる65万2385人に増え過去最多を更新しました。
このトレンドは外国人観光客、いわゆるインバウンドがけん引していると言われますが、現在に至るまで犬山市として、城下町の電線類の地中化や美装化等により景観に配慮した町づくりを着実に進めてきたことや、市と地元企業で設立した犬山まちづくり(株)を軸に空き家・空き店舗の活用を強化してきたこと、さらには“映えスポット”や“キラーコンテンツ”を設定し、若者をターゲットとした積極的な情報発信による「SNS拡散型観光」にシフトしてきたことなど、犬山城を中心とした地域資源を徹底的に磨き上げることで過去最多の観光客数を実現したとのことでした。
ちなみに、松山城の天守入場者は2022年で338,700人。
犬山城の約半数の水準となっていますが、コロナを乗り越えインバウンドを含め確実に勢いを増しており、今後の伸長が大いに期待されます。
今回の視察で得た知見をもとに、松山城のみならず宇和島城やその他のお城も含め、城文化を活用した本県の観光振興の在り方について議会で提言してまいりますとともに、本県の城文化を世界に発信することで世界中の人々から訪れてみたいと思わせる町づくりに、微力ながら尽力してまいりたいと思います。
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 23:01