「(略)先週12日未明、松山市緑町で土砂災害が発生し、3名の方がお亡くなりになられました。
犠牲となられた方々のご冥福をお祈りいたしますとともに、被災された多くの皆様に心からお見舞いを申し上げます。
また、連日にわたり昼夜を分かたず懸命に救出活動に当たられた消防や警察など関係各位に心から感謝を申し上げます。
私も災害発生の早朝から昨日まで現場を訪れ、被災者の方々から多岐にわたるご要望をお聞かせ頂きましたので、今朝はその概要等を含めご報告させて頂きます。
まず、災害発生までの24時間に降った雨量は今年一番で、平年の7月1カ月間に降る雨の約7割に相当する集中豪雨が今回の土砂災害の最大の要因ですが、一方で、現場の上部で行われていた緊急車両用道路の災害復旧工事の影響を指摘する声も上がっています。
いまだ梅雨が明けきらない中にあっては、2次災害の回避と被災者や避難者に対する支援、電気・ガス・水道などライフラインの復旧など、被災地の復旧を1日も早く進めていかなければなりません。その上で、しっかりとした原因分析と検証を行い、防災減災対策の強化に繋げていくことが重要になってまいります。
訪問した被災者の方々からは、災害発生時に感じた恐怖や直面したパニック状況について、また、この後の2次災害に対する不安等が語られ、早く電気を繋げてほしい、1日も早く自宅に帰りたい、日常生活を取り戻したいといった切実な思いをお聞かせ頂きました。
1つ1つメモを取りながら、その日の内に、地元市議や国会議員と情報の共有化を図り、被災者の生活と被災地の復旧支援について打ち合わせを行いました。
災害発生の翌日には中村知事が現場を視察され、その中で“避難を余儀なくされている住民への県営住宅の提供や支援物資の追加提供など、松山市から要望が上がった場合に速やかに対応できるよう、県として準備していく”という考えとともに、“しっかりと原因を究明し、同様の災害が二度と起こらない対策に結び付けることが大事であり、県土木部もしっかりフォローする”との見解が示されました。
私自身も今回お聞きしたご要望を松山市議にしっかりお繋ぎするとともに、今回の事例から見えてくる県や国における新たな課題等についても十分に検証する必要があると考えています。
県議会6月定例会が閉会した矢先の今回の災害発生は、6年前の西日本豪雨とほぼ同時期でもありました。
今後は、EBPMやAI等も活用した“防災DX”の導入を加速し、異次元の防災減災対策の構築が求められると感じました。
先の定例会では一般会計約108億円の補正予算が可決成立しましたが、実にその9割近くの約96億円が、南海トラフ地震などの大規模地震に備えた“防災減災対策”予算です。
能登半島地震の検証を踏まえた観点から、木造住宅の耐震化を促進する事業に加え、新たに家具等の固定を加速化させる事業が盛り込まれ、水道施設の強靭化を図る市町を支援する事業等が強化されました。
そして約93億円をかけ、道路整備や橋りょうの老朽化対策、河川改修や土砂災害防止施設、港湾・海岸施設の整備を図りますとともに、森林整備やため池の改修など県民の生命と財産を守る事業に充てられます。
適切にして速やかに執行されるよう注視してまいりますとともに、今回の土砂災害で被災された皆様の支援と1日も早い被災地の復旧に向け、全力で取り組んでまいりたいと思いますので今週も宜しくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 09:57