「(略)政府は6/21、経済財政政策の基本的方針、いわゆる「骨太の方針」を決定しました。
この方針は来年度の予算編成に向け、国の政策方針を定めるものであります。
これに先立ち、公明党は5/30に「骨太の方針」策定に向けた提言をとりまとめ、岸田総理へ直接申し入れました。
提言では、まず、持続的な賃上げに向け、中小企業の賃上げ支援や、下請法の改正も含めた価格転嫁対策の推進等を強く要望しました。
その結果、労務費の価格転嫁や、業種・事業分野の実態に応じた価格転嫁対策に取り組むほか、医療・福祉分野における賃上げ支援や最低賃金引き上げなどあらゆる政策を総動員して物価上昇を上回る所得の増加を実現していくことが明記されました。
さらに、わが国における男女間賃金格差は欧米主要国に比較し大きいという実態を踏まえ、女性の所得向上を通じてその活躍を支えるべく、賃金格差の大きい業界における実態を把握・分析し、業界ごとのアクションプランを策定することになりました。
地域経済の活性化に向けては、地方を中心に課題となっている地域公共交通ネットワークの再構築を提言し、その結果、ローカル鉄道の再構築、路線バスの活性化をはじめとする交通の「リ・デザイン」に取り組むとともに、デジタル田園都市国家構想につながる、幹線鉄道の高機能化の推進が示されました。
地域の実情に応じた買い物拠点施設の整備についても、地方の主体的な取り組みへの支援が盛り込まれたことは大きな意味があります。
また、観光地の高付加価値化やインバウンドの地方誘客など、観光を通じた地域活性化を強く要望しました。
これを受け、骨太の方針には、わが国固有の温泉・旅館・食・歴史などの観光資源の磨き上げを図ることをはじめ、観光人材の育成や二次交通網の充実、クルーズ船の拠点整備などが盛り込まれました。
持続可能な観光地づくりでは、宿泊施設や観光施設の計画的な改修といった高付加価値化の促進がうたわれています。
こども・子育て支援については、こどもまんなか社会の実現に向けて、ライフステージに応じた子育て支援策の強化をはじめ、多角的な事業を提案しました。
その結果、出産費用や高等教育費の負担軽減に加え、子ども誰でも通園制度や放課後児童対策、こどもの貧困対策やヤングケアラー支援など、多様な支援ニーズへの対応が方針に明記され、こども・子育ての安心につながる具体策が大きく前進しました。
また、全てのこども・若者の成長を社会全体で支えていくために、国が地方や民間団体への支援に取り組み、相談支援を受けられるケア体制の構築が図られることをはじめ、産後ケア事業、新生児マススクリーニング、新生児聴覚検査、乳幼児健診などを推進することが示されました。
困難な状況にあるこども・若者に対する支援を進めるために、こども家庭センターの体制強化が「骨太の方針」に明記されたのは、わが党の提言が反映されたものです。
進展する高齢社会へ対応するために、孤独・孤立対策の推進や頼るべき家族がいない単身高齢者への支援が急務です。
骨太の方針には、公明党の提言を踏まえ、包摂社会を実現していくために、高齢者等終身サポート事業者ガイドラインを普及させることや、重層的支援体制整備事業の一層の拡充、地方版官民プラットフォームの立ち上げを支援し、NPO法人などの活動も継続的に支えることなど、多くの対策が盛り込まれました。
防災・減災、国土強靭化対策については、2025年度までの5か年加速化対策の着実な実施と、同対策終了後の継続的な対応を求めました。
政府は今年度中に「国土強靭化実施中期計画」の検討を加速するほか、能登半島の災害を教訓とした上下水道のインフラの耐震化や液状化対策を講じ、道路、鉄道、港湾、道の駅等の機能強化に取り組むことを方針に明記しています。
以上、今朝は、先般まとめられた国の「骨太方針」に盛り込まれた公明党の提言のいくつかについてご報告いたしました。今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 09:59