「(略)公明党では、政府が6月の取りまとめをめざす「経済財政運営と改革の基本方針」、いわゆる「骨太の方針」に関する提言をとりまとめ、先週、岸田首相に対し申し入れを行いました。今朝は、その概要についてご報告させて頂きます。
今回の提言は「物価高を克服し成長型経済に転換するため、持続的な賃上げと家計の所得向上の実現に向けた施策の強化」等が柱となっており、このことに対し岸田首相は、「貴重な指摘であり、いずれも重要な取り組みだ。しっかり対応したい」と応じました。
また、公明党の上田政調会長代理は、「政府・与党の最大の課題は成長型経済の実現だ」として、物価高や人手不足に対応するため中小企業が持続的に賃上げできる環境整備の重要性を指摘するとともに、実質賃金のマイナスが続く中、消費の下支えが大切だとして「家計の所得向上や燃料油価格の高騰対策に機動的に取り組んでほしい」旨を強く訴えました。
実際、政府の補助金が5月でなくなり値上げが行われる電気料金やガス料金をはじめ、600品目を超える食品や医療費など、幅広い分野において今月から値上げが行われる予定であり、企業活動や家計への深刻な影響が懸念されています。
国においては、今後の国際情勢の変化による物価高騰や国民生活への影響を回避するため緊急対応が必要となった場合には、速やかかつ機動的な対応を強く求めたいと思います。
さらに提言では、持続的な賃上げに向けた「価格転嫁の推進」や、「省力化投資補助金の活用促進」などの生産性向上に取り組むよう要請。
また、適切な価格転嫁を新たな商習慣としてサプライチェーン全体で定着させるため、買いたたきや価格を据え置くことを禁止し、「下請事業者」の名称変更も含めた形での「下請法」改正の検討を求めるとともに、地域経済の活性化では、ローカル鉄道や路線バスなどの事業者の担い手確保や地域公共交通ネットワークの再構築に向けた支援、観光地の高付加価値化やインバウンドの地方誘客等による観光立国の推進等を強く求めました。
子ども・子育て支援では、子どもの貧困対策として安全・安心の居場所の確保や必要な支援に適切につなげることなどを要望するとともに、出産費用の負担軽減に向け「正常分娩の保険適用」の導入を含む支援強化や実質無償化をめざすよう求め、高等教育費のさらなる負担軽減についても訴えました。
孤独・孤立対策では、核家族化などで身寄りのない単身高齢者らが増加している中、「家族を前提とした制度の見直し」や、重層的支援体制整備事業の拡充を、
そして、防災・減災、国土強靱化では、2025年度までの「5か年加速化対策」を強力に進めるとともに、中長期的な取り組みの必要性から同対策終了後も継続的な対応を強調するとともに、能登半島地震からの復旧・復興において、自治体による柔軟な運用が可能な復興基金の早期創設や長期的な予算確保による支援継続を訴えました。
以上、今朝は、先週、岸田首相に申し入れを行った公明党の提言についてご報告させて頂きました。
今回の提言を受け、今後、政府が取りまとめる「骨太方針」にどのような形で盛り込まれていくのか、いよいよ会期末を迎えていく国会論戦の中でしっかりと注視してまいりたいと思います。
今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 13:00