「(略)わが国の共働き世帯は年々増加し昨年で1278万世帯、逆に専業主婦世帯は年々減少を続け517万世帯、共働き世帯の半分以下となっています。
そうした流れの中、「子育て」と「仕事」の両立はより切実な問題となっており、政府は昨年度「こども未来戦略」を策定しました。
戦略には、「共働き・共育て」を推進する公明党の主張が反映され、働きながら育児をしていけるようにするための施策が数多く盛り込まれ、今朝はその主な内容についてご報告させて頂きます。
共働き世帯が仕事と育児の両立を図るには、男性も育児休業を安心して取得し、育児参加できる環境づくりが不可欠です。
政府は男性の育休取得を促すため、男女ともに取得しても収入が減らないよう、来年4月から出生直後の一定期間内について「育児休業給付金」の給付率を引き上げます。
育休を取得すると現在、休業開始から通算180日までは社会保険料の免除なども含めた実質手取り額で賃金の8割相当の給付が受けられます。
来年4月からは、この期間のうち、父親は子どもの出生後8週間以内、母親は産後休業後8週間以内について、両親がともに14日以上の育休を取得した場合、実質手取り額が最大28日分、10割相当に引き上げられます。
実際、育休の取得に当たっては、「休むと周囲に迷惑を掛けてしまう」と考え、育休をためらう人も多くいます。
そこで、取得しやすい環境づくりへ、今年1月から「取得者の代わりに業務を行う従業員に手当を支給する」などの体制を整えた中小企業への助成を大幅に強化しています。
また、テレワークや短時間(時短)勤務など場所や時間にとらわれない柔軟な働き方を可能にしていくことも、子育てと仕事の両立の後押しにつながります。
そこで政府は、「3歳から小学校就学前」の子どもを育てる労働者を対象に「親と子のための選べる働き方制度(仮称)」を創設します。
すでに衆議院を通過した育児・介護休業法などの改正案が成立した後に開始時期が決まります。
この制度では、全事業主に
① 始業・終業時刻の変更(フレックスタイム・時差出勤)
② 育児のためのテレワーク
③ 短時間勤務
④ 保育施設の設置運営など
⑤ 子の養育のための休暇
の中から複数の制度導入が義務付けられます。
それらから、対象の労働者が希望する制度を選択して利用できます。
また一方では、賃金が下がることを懸念して短時間勤務をためらう人もいます。
そこで来年度からは、「2歳未満」の子どもを育てる短時間勤務者を対象に、時短勤務時の賃金の最大10%を支給する「育児時短就業給付(仮称)」を新設。
残業免除の申請期間も、現在の「3歳になるまで」から「小学校就学前まで」に延長します。
就学前の子どもの急な病気などに活用されている「看護休暇」は、現在、子ども1人につき年5日(子どもが2人以上の場合は年10日)付与されています。
1時間単位での利用や当日の申請による取得も可能ですが、取得要件が病気やけがによる子どもの世話などに限定されており使い勝手をより良くするため、来年度からは感染症に伴う学級閉鎖、入園式や卒園式など子どもの行事でも利用できるようになります。さらに、対象年齢を「小学校3年生修了時まで」というふうに引き上げます。
看護休暇制度は、公明党の強い主張で今から22年前の2002年から始まりました。
それ以降も、国会質問や政府への提言などを通し、給付日数の拡充や看護休暇の取得要件緩和、対象年齢引き上げを強力に推進してきたところです。
以上、今朝は、共働き世帯の増加が続く中、深刻な「子育て」と「仕事」の両立問題の解消に向け策定された国の「こども未来戦略」に盛り込まれた私たち公明党の主な施策についてご報告させて頂きました。
引き続き、「共働き・共育て」の推進に全力で取り組んでまいります。今週も宜しくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 09:41