「(略)民間の有識者らでつくる「人口戦略会議」が先月、全国の市町村の4割超に当たる744自治体が人口減少によって行政運営が維持できなくなり、将来的に“消滅する可能性がある”との報告書を発表しました。今朝はこのことについてご報告させて頂きます。
「人口戦略会議」は“消滅する可能性”の根拠として、2020~50年の30年で出産の中心世代となる20~30代の若年女性の人口が50%以上減少する推計を挙げています。
国立社会保障・人口問題研究所によりますと、わが国の総人口は2100年には6277万人に半減し、高齢化率は40%に達するとされます。
急激な人口減少が続けば、市場の縮小によって経済社会システムの維持が困難になり、行政機能にも影響を及ぼしかねません。
また、別団体による同様の指摘は10年前も示され、単純に比較すれば「消滅可能性自治体」の数は152減りました。
がしかし、これは“労働目的の外国人が増えたため”であり、少子化の基調が変わったわけではありません。
こうした状況を打開するには、“少子化対策の抜本強化”が不可欠です。
結婚や出産・子育てを望む若い世代が、経済的な事情などで諦めざるを得ない状況を早急に改めねばなりません。
公明党が2月から3月にかけて行った「少子高齢化、人口減少への対応に関する自治体アンケート」でも、子育て・教育、少子化対策で優先的に取り組むべき課題に「若者の働き方や雇用環境の改善」を挙げた自治体が最多となりました。
政府や企業は、さらなる賃上げを積極的に推し進めるとともに、長時間労働の是正をはじめ、育児との両立支援策を拡充すべきであります。
一方、報告書では、大都市を中心に、流入人口が多いものの出生率が低い自治体を「ブラックホール型自治体」と称し、出生率向上への対策を求めています。
地方の若い女性が都市部に流出するのは、正規雇用の選択肢が少ない雇用環境が要因と指摘されており、重要なのは男女、地域を問わず、誰もが安心して働ける雇用の創出であり、官民挙げた取り組みが必要といえます。
公明党は急激な人口減少に歯止めをかけ、少子化の流れを反転させるために、若年世代が将来に希望を持てる環境づくりが急務との認識で、スピード感をもって積極的に取り組んでまいります。今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 14:14