視察2日目は、楽天グループ本社にある楽天メディカル㈱(東京都世田谷区)を訪問。
同社は、数ある楽天グループの子会社ではなく、“がん克服”をミッションとして三木谷浩史会長が2010年に個人出資・設立されたグローバルバイオテクノロジー企業(本社:米国サンディエゴ)です。
前田社長はじめ社員各位やオンライン参加の愛媛大学医学部の羽藤教授から“光免疫療法をはじめとした最先端のがん治療の取り組み”についてお話を伺いました。
楽天メディカル独自の新技術であるアルミノックス治療=光免疫治療は、頭頸部がん(舌がん・喉頭がん等)を主な領域として成果を挙げており、手術療法、放射線療法、化学療法、免疫療法に次ぐ「第5のがん治療法」として世界から注目されています。
今春、全国150の耳鼻咽喉科、頭頚部外科、歯科口腔外科でアルミノックス治療=光免疫治療が提供可能となり、本県では愛媛大学医学部附属病院と国立四国がんセンターでア治療が受けられます。
ただし、現在国から承認を受けているのは“再発の頭頸部がん”のみとのことで、臨床試験が進む肝臓がんや大腸がん、研究が進む乳がんなど幅広いがんへの適用が今後進むよう開発を進めているとのことでした。
同社の研究成果に期待を寄せるとともに、最先端のがん治療が広く本県の各地域で提供されるよう全力で後押しを進めてまいりたいと思います。
その後、楽天グループ㈱の中川シニアマネージャより“地域創生のためのDX推進と事例紹介”についてお話を伺いました。
楽天グループでは、地域外から関係人口(=外貨)を取り込み、自治体・事業者・住民による域内循環の活性化によって“豊かさのWIN×WIN”を構築する地域創生事業モデルを確立しており、本県でも県産品ポータルサイト“愛媛百貨”をはじめタイアップ実績も豊富で、物産販売のみならず観光との連携や、市町のふるさと納税、CFの活用など、関係人口拡大による多彩な事業展開が進められている現状についてお聞かせ頂きました。
急速な人口減少が進む中、新たな市場の開拓と着実な実需を創出に取り組みながら、本県ならではの地方創生の実現をめざし取り組んでまいりたいと思います。
PS
この日は同社の決算発表日にあたり、三木谷会長ご本人がデスクで執務に当たられており、思いもよらず記念撮影をさせて頂きました。
また、本社ビルには7000人を超える社員が働かれており、その国際色の豊かさ、とりわけ高度IT=インドのイメージ通りインド系の社員の多さや、英語が共通言語といった社風・文化を目の当たりにし、感動を覚えるとともに昭和人の1人として隔世の感を禁じえない貴重な経験となりました。2日間にわたりお世話になりました関係各位に感謝を申し上げます。
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 17:23