「(略)県議会12月定例会では先週、国の第1次補正予算が成立したことを受け、追加の補正予算案が上程され、中村知事から概要説明がありましたので、今朝はこのことについてご報告させて頂きます。
今回の補正予算案は、国の第1次補正予算に即応するとともに、地域の実情を踏まえた愛媛県独自の物価高騰対策などを実施するものとなります。
主な事業は、まず、エネルギー価格・物価高騰への対応です。
〇生活者への支援として、電気・都市ガスなど国による料金割引が適用されていないLPガスの使用世帯への影響を緩和いたします。
〇生鮮食材費等の高騰が続く中、県内の農産物直売所で使用できるプレミアム付き商品券を発行し、消費拡大プロモーションに取り組み、県産の農林水産物の需要喚起に繋げてまいります。
〇医療・福祉施設への支援では、食材費の高騰が続く中、医療・福祉施設が行う利用者への安定的なサービス提供の確保に向け、第2弾の応援金を支給いたします。
〇中小企業等への支援では、一般家庭と同様に、LPガスを使用する事業者の影響緩和を図るとともに、国の支援対象外になっている特別高圧電力を利用する中小企業を支援いたします。
〇また、中小企業等の省コスト化や業務プロセスの改善につながる設備投資を促進し生産性の向上を後押しするとともに、県内バス・タクシー事業者が行うEV車両等の導入など省エネ対策を支援し、県内交通・運輸体制の維持を図ります。
次に、農林水産事業者への支援です。
〇農業分野では、農業水利施設を所有・管理する土地改良区等に対し電気料金高騰分を支援するとともに、重油等の価格高騰で厳しい経営状況にある施設園芸農家の支援に向け、高騰分に対して支援金を支給します。
〇畜産分野では、生産コストの多くを占める配合飼料等の価格高騰で厳しい経営環境にある酪農・畜産経営の支援に向け、高騰分に対し支援金を支給するとともに、肥育牛の生産者に対し支援金を支給し、本県肉用牛生産基盤の維持・強化を図ります。
〇林業分野では、原木生産における伐倒・運搬等で使用する燃油費や、苗木生産における資材経費を支援するとともに、林業事業体等による生産性向上に資する効率性の高い機械・設備の導入等を促進し、経営基盤の強化を図ります。
〇水産分野では、燃油・飼料価格の高騰分に対して支援金を支給するとともに、中国向け輸出停止の影響を受けている漁業者を支援するため、北米・欧州への輸出拡大に向けた商談会の開催や、国内の消費拡大キャンペーン等を展開します。
次に、防災・減災対策等の推進です。
〇国の防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策等を活用し、大洲・八幡浜自動車道の整備促進をはじめ、道路や河川、港湾等の整備のほか、西日本豪雨災害で被災した園地の再編復旧や農林水産業の生産基盤の整備などを推進します。
重要課題への対応では、物流の2024年問題に対し、業界団体等と連携した「愛媛県持続可能な効率的物流検討会」での検討結果を踏まえた対策を速やかに講じます。
〇まず、トラック事業者に対し、輸送の効率化や人材の確保など、輸送能力向上の取り組みを支援するとともに、製造業等の荷主事業者には、理解促進のセミナー開催に加え、物流事業者の負担軽減に向けた荷役作業の効率化等につながる機器・施設の整備を支援します。
〇農林水産業については、各団体が行う輸送効率化に向けたモデル実証の取り組みを支援します。
このほか、国際線、ソウル便のデイリー、釜山便の就航等、新規就航や増便が進む松山空港において、運航に欠かせない地上支援業務(グラハン)の人材確保に向けた取り組みを支援し、路線の安定運航につなげてまいります。
以上が概要で、今回の追加補正予算の総額は一般会計で405億732万円、特別会計で8,051万円、企業会計で1億9,722万円、合計407億8,505万円となります。
県議会では、本日明日と、追加予算案を含めて常任委員会で審査が行われ、15日が閉会となります。
皆様の生活をしっかりお支えし、物価高等の諸課題の解決・改善に向け、しっかり取り組んでまいりたいと思います。今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 15:50