公明党の高木政調会長は17日、岸田首相に対し、政府が策定する新たな総合経済対策に盛り込む内容を提言しました。(提言全文はこちら)
提言では、家計の所得向上は「持続的な賃上げ」によって成し遂げるべきであるとする一方、急激な物価高に賃上げが追い付いていないと指摘。
賃上げの流れが国民に幅広く波及するには一定の時間が必要とし、国民が効果を実感できる対策として、税収増を直接国民に還元する「三つの還元策」を提案。
一つ目として、物価高に加えて社会保険料などの負担が増える現役世代・中間所得層の暮らしを支えるため、所得税の減税を強く求めました。
二つ目に、物価高の影響を強く受ける低所得世帯を重点的に支援するため、住民税非課税世帯などを対象に給付金を迅速に支給するよう要請。
三つ目に、買い物時のポイント還元や給食費の負担軽減といった、自治体独自の物価高対策の財源となる「重点支援地方交付金」を増額する必要性を訴えました。
さらに、高木政調会長は、公明党が主導して年末まで延長が決まっている電気・都市ガス料金とガソリンなど燃油代への補助について、暖房需要が高まる冬場に備え、来春まで継続することも提唱しました。
このほか提言では、中小企業の持続的賃上げに向け、賃上げ促進税制や人手不足対策を強化すべきだと明記。
医療・介護・障害福祉分野の賃上げでは、来年度の報酬改定も視野に、食材費・光熱水費の高騰に早期に対応することも盛り込みました。
脱炭素化の推進では、高い省エネ性能を持つ新築住宅を取得する子育て世帯などに対し、住宅価格の高騰などを踏まえ、十分な支援を講じるよう要望。
トラック運転手の不足が懸念される物流業界の「2024年問題」への対応として、商慣行の見直しや自動運転トラックの実現などによる物流の効率化も申し入れました。
提言には防災・減災対策の加速化も明記し、大規模災害からの復旧・復興に向け、道路や河川、鉄道といったインフラ整備や住宅再建への支援を着実に進めるよう訴えました。
政府の月内取りまとめに期待し、注視してまいりたいと思います。
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 10:06