「(略)岸田総理は先般の記者会見で、来年秋に今の健康保険証を廃止する方針を当面維持した上で、マイナ保険証を持っていない人すべてに「資格確認書」を発行するとともに、現在行っているトラブルの総点検の結果次第では、廃止の延期も含め必要な対応をとるとの意向を示しました。
マイナ保険証に関しては、以前にもご当地にてご報告させて頂いたところですが、その後も報道が続いており、国民の皆様がいかに大きな不安を抱いているかということを痛感しています。今朝はこのことについてご報告させて頂きます。
重ねてとなりますが、一連のトラブルの原因のほとんどは“ヒューマンエラー”によるものです。
例えば、公金受取口座やマイナポイントの誤登録では、自治体の窓口端末で登録作業を行った人がログアウトをするのを忘れて、次に入力した人の情報が紐付いたことなどが原因であることが確認されています。
まず政府には、そうした“ヒューマンエラー”を前提とした上で、データやシステムを総点検し再発を防止できるよう、仕組みの改善を強く求めます。
さて、マイナンバー制度ですが、これは2016年から運用が始まりました。
国内全ての住民に12桁の番号が割り当てられていて、現在、社会保障や税、災害対策の分野などで活用され、事務手続きの効率化につながっています。
健康保険証や医療費、児童手当や年金など29項目の情報をマイナポータルで閲覧できるようになっています。
一方、マイナンバーカードは、任意で取得できる本人確認証にもなる顔写真付きカードで、中にICチップが入っており、コンビニエンスストアでは住民票などの交付サービスが受けられ、確定申告や転居等の手続きも行うことができます。
今後は、健康保険証として活用することで、ご自身のこれまでの既往歴や使っている薬、治療の経過なども見ることができますので、健康保持や病気の予防、専門医による適切な治療に役立ちます。
又、将来的には、役場に「行かない」、役場で「書かない」手続きを進めるとしており、私は国に対し、こうしたカード利用方法・場面の拡大を急ぐべきであると強く申し上げたいと思います。
振り返りますと、新型コロナウイルス感染症の対応では、わが国の行政サービスのデジタル化の遅れが浮き彫りとなりました。
海外では、申請から数日で支援金を給付できた国が多くある中で、わが国においては、一律10万円の特別定額給付金の支給に際し、自治体では急ピッチの手作業による申請確認が行われたため、振込みまで数ヶ月を要するケースも少なくありませんでした。
マイナンバーカードはそうした課題をクリアするために、また、地震や水害などの災害に対しても、罹災証明書の発行や給付等の公的援助が迅速・確実に実施できるようにするために、危機に備えたセーフティーネットとしてこれまで普及が推進されてきました。
マイナンバーカードは、デジタル社会における私たちの生活の利便性を向上させる大事な基盤となるものであります。
今般の一連のトラブルでは、転職などによって健康保険証が変わった場合、その変わり目で資格が確認しにくく、保険料を払っているのに10割請求されるというケースが生じていましたが、公明党として、早急に改善するよう政府に要請し、今月からは必要な自己負担のみで保険診療が受けられるよう事態が改善されることとなりました。
また、マイナンバーカードの取得や健康保険証としての手続きができない、例えば、認知症の方や介護施設に入所している方々、健康保険証廃止後にマイナ保険証を取得していない方にも必要な診療が隙間なく受けられるよう、状況に応じて「プッシュ型」で積極的に資格確認書を届けることを提案し、先の記者会見で総理から実施する旨が述べられたところであります。
公明党は「信頼があってこそマイナンバーカードは普及する」との信念のもと、国民の不安や不信感解消のため、政府に対し、徹底したトラブルの再発防止と仕組みづくり、国民の皆様に分かりやすい必要な情報発信に努めるよう、強く求めています。
今後も利用者目線に立った改善策を提言し、安全・安心で便利なマイナンバー制度となるよう、全力で取り組んで参ります。今週もどうぞ宜しくお願いいたします。
(写真は、8/9マイナカードの信頼回復に向けた取り組みを政府に要請する党推進本部メンバー)
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 10:49