「(略)県議会では先週、本会議で代表質問が行われ、様々な県政課題について論戦が交わされました。
本県最大の県政課題の1つが「人口減少」でありますが、今朝はこれに関連し「移住政策」に関する質疑の一部についてご報告させて頂きます。
本県の人口は今年3月に130万人を割り込み、このまま何もしなければ2060年には78万人(≒現在の松山市と今治市と西条市の人口を足した数)になると言われます。
そうなりますと、行政サービスの維持はもとより、多くの地域が立ち行かなくなる状況が懸念されます。
国では、2030年までを少子化のラストチャンスと位置づけ、異次元の少子化対策を進めようとしています。
「児童手当の拡充」や「出産費用の保険適用」、「男性育児休暇の取得支援」などを盛り込んだ「こども未来戦略方針」が先般、閣議決定されましたが、その内容は公明党の提言「子育て応援トータルプラン」がベースとなっています。
国にはぜひ、スピーディで実効性のある取り組みを進めてほしいと思います。
そうした国の歩調を合わせ、愛媛県におきましても、20市町と連携しながら、働き方改革、婚活支援、子育て支援など、様々な人口減少対策を進めているところであります。
その取り組みの1つに「移住政策」があり、先週の代表質問で公明党の笹岡議員がこの問題を取り上げました。
中村知事の答弁によりますと、8年前の移住実績は年間270人程度だったのに対し、昨年度は7,162名で過去最高を記録したとのことで、これは四国でダントツの1位であります。
その内訳も、20代・30代が全体の5割を超え、東京圏・大阪圏からの移住が約4割を占めており、「若い世代が都会から愛媛へ」という流れが際立ったトレンドといえます。
実は、愛媛県では5年前から、全国に先駆けてデジタルマーケティングに取り組んでまいりました。
例えば、愛媛に来られた観光客やビジネスマン、今治タオルなど県産品の通販、SNSユーザーなど、愛媛にアクセスされる方々を徹底的に分析し、蓄積されたビッグデータを県庁全体で共有。
そして仮説と検証を重ねPDCAサイクルを回しながら、すべての部署において、より効果を生む情報発信に努めてきました。
移住政策に関しては、コロナ禍にあってもオンラインによる移住フェアを継続実施し、切れ目ない相談体制の構築を図ったことが今回の成果につながったといえます。
中村知事はさらに、
「本年、大阪圏域へのアプローチを強化する」として、
「7/1大阪に相談窓口を常設し、専任の移住コンシェルジュを配置するとともに、8/27には県下20市町合同での移住フェアを初めて大阪で実施する予定で、本県ならではの強みである「20市町との連携」の部分をさらに強化していく」と述べられました。
また、
「昨年度の7000名を超える移住者の内訳は、南予は1,000を超え、東予は3,000を超え、玄関口である中予は3,000を超えたが、この市町連携をさらに大きな力にしながら、今後も県の総合計画に掲げている「2026年の転出超過の解消」に向けて移住実績を着実に積み上げ、その先の定着支援に向けて引き続き全力で取り組んでいく」旨の力強い答弁がありました。
申すまでもありませんが、人口減少対策に即効薬はありません。
当面する目標を1つ1つクリアしていくことが大事であります。
まずは2026年に転出超過の解消を実現できるよう、私自身、また公明党として、国や市町と連携しながら「移住政策」に全力で取り組んでまいる所存でございます。
今朝は、現在行われている県議会6月定例会の論戦から、県の移住政策についてご報告させて頂きました。今週もどうぞ宜しくお願い申し上げます。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 15:16