「(略)県議会では先週、一般質問と常任委員会が開催され、当初予算案を中心に審議がなされました。
その中で、所属する建設委員会における私の質疑の一部が地元紙に取り上げられましたので、今朝はその概要についてご報告させて頂きたいと思います。
取り上げられた質疑は、2025年3月に完成予定の久万高原町「小村トンネル」の建設事業(事業費18億円)についてであります。
これまで、久万高原町の西谷地区から高知県梼原町に抜ける国道の一部区間が非常に狭いため、車の離合が困難でありましたが、「小村トンネル」の完成によりバイパスが実現することでスムーズな通行が可能となります。
このことによって、四国カルストへの誘客など観光面はもちろん、愛媛・高知両県の交流人口増による経済効果や、万一の自然災害から命を守る道としても、大いに期待が高まります。
実はこの事業、地元の皆様のご要望を受け、私は2016年から推進に取り組んでまいりました。
当時の記録を見ますと、4/6にご要望をお受けした後、4/9に現場視察、つまり実際に久万高原町から地芳峠を越え梼原町まで車で走ってみて、狭隘な区間の不便さや万一のリスクなども自分なりに感じた上で、県久万高原土木事務所の当時の所長から現況についてヒアリングを実施しました。
所長のお話によりますと、「2004年に現道拡幅要望を上げ、2010年にバイパス案(総工費10億円)を上げたけれど、県全体における優先順位は相対的に低いため、残念ながら実現の見通しが立たない状況」とのことでした。
そのため、4/20に公明党の国会議員秘書にも現場を同行視察して頂き、県久万高原土木事務所を訪問、所長と協議を行った後、当時の県土木部長と面談を行いました。
私の方から、久万高原町の同区間の拡幅について「県の優先順位を上げてほしい」旨の要望を申し入れましたが、部長からは「限られた財源の中で、来年開催の愛媛国体までに完成しなければならない外環状線や、防災上での大洲八幡浜道路、動き始めた岩城橋等の次とならざるを得ないため、現時点では実現は難しい」との回答でした。
そのため私は、国の補助金(社会資本整備総合交付金)が増額されるよう、公明党のネットワークを生かし、国会議員を通して要望の申し入れを行いました。
その直後、熊本地震が発生するなど、立て続けに台風、豪雨が頻発化、激甚化し、防災減災対策の抜本的強化が全国的に求められる事態となり、国会でも議論が加速。
公明党といたしましても、2019年の参院選で「防災・減災を政治、社会の主流に」をマニフェストに掲げ、全力で予算拡大に取り組んでまいりました。
そして、2021年度から5年間で、総事業費15兆円に上る「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」がスタートし、現在3年目を迎えているところであります。
国の防災減災予算の拡充により県への補助も増額する中、2019年4月に「今年度、県は国からの補助採択を受け調査設計と用地取得を進めており、書類などが整い次第、国へ正式に要望を上げる予定です」との連絡が、県から私あてに入りました。
国から補助採択を受けるということは、事業の実施が決まったということとほぼ同義でありますので、この時頂いた電話連絡こそ、今回の小村トンネルの実現のメドが立った瞬間でありました。ご尽力を頂いたすべての皆様に、心から感謝申し上げます。
冒頭にも申し上げましたが、「小村トンネル」の完成により、久万高原町から高知県に抜ける国道の離合困難が解消され、スムーズな通行が可能となります。
観光面はもちろん、愛媛・高知両県の交流人口増による経済効果や、万一の自然災害から命を守る道としても、大いに期待が高まり、2025年3月の完成が今から待ち遠しく感じます。
今後も「小さな声を聴く」公明党の一員として、皆様の声を「カタチ」にするため、全力で取り組んでまいります。今週もどうぞ宜しくお願いいたします。
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 17:45