「(略)先週は、愛媛県議会建設委員会の視察で九州を訪問しました。今朝はその概要についてご報告させて頂きます。初日は、長崎県。
人口規模や離島の数などほぼ本県と同規模で、歴史や文化資源が豊富で観光産業が盛んな土地柄であるなど類似点が多く、とても親近感を感じました。
長崎県庁では「長崎市中央部・臨海部の都市再生」をテーマに、西九州新幹線の導入を踏まえた官民連携による都市整備の取り組みを学びました。
県が施工するJR長崎本線の連続立体交差事業、長崎市が施工する長崎駅周辺土地区画整理事業、そしてJR九州・ジャパネットなど民間活力を結集した都市再生事業の連携スキームは、JR松山駅連続立体交差事業を行っている愛媛県として極めて参考となる内容でした。
令和6年度に連立事業が完成した後、JR松山駅周辺が“県都の陸の玄関口”としてどのような都市に生まれ変わるのか、松山市民のみならず多くの県民が関心を寄せていますが、今回の長崎県のケーススタディに学びながら、私もしっかりと、今後の議会活動に生かしてまいりたいと思います。
2日目は、佐賀県武雄市にて、本年春にオープン予定の「武雄温泉保養村キャンプ場等整備事業」について学びました。
本事業は、施設の老朽化や観光ニーズとのギャップといった課題を解決するため、民間活力を活かし、フランピングやヨガ、ボルダリングのアクティビティ施設等を整備するもので、完成の際には防災拠点としての機能も備わるそうです。
西九州新幹線導入を機に、国内はもとより韓国、台湾、香港などのインバウンド需要の掘り起こしを目指し、開業後の賑わいに今から期待が高まります。
午後は、「六角川水系流域治水プロジェクト」について座学と2か所の現場視察を行いました。
六角川水系は流域の約6割が低い平地で勾配がほとんどないため、大雨時に洪水や内水氾濫などの被害が頻繁に発生する地域特性を持っています。
流域を共有する官民で構成する協議会を中心に重層的な整備が進められている様子を現場で確認しましたが、とにかくスケールの大きさに圧倒されました。
得られた知見を、本県での防災減災対策の拡充強化に繋がるよう取り組んでまいりたいと思います。
3日目は、福岡県筑紫野市にて「高尾川床上浸水対策特別緊急事業」の現場を視察しました。
高尾川流域は2014年8月、大雨により多数の床上浸水など莫大な被害を受けましたが、それまでにも氾濫が繰り返す状況が続いていたとのこと。
これに対し、高尾川に「地下河川」を設置し安全な水の流れを確保することで、家屋の床上浸水被害の解消を目指し進められた本事業が、昨年3月に竣工しました。
整備の経過や予算、事業効果など詳しくお伺いしましたが、例えば松山市内の住宅街を流れるいくつかの河川でも同様の状況を抱えており、導入に向けた研究価値が十分あるように感じました。今後の議会活動にしっかり活かしてまいりたいと思います。
今朝は、先週の県外視察の概要についてご報告させて頂きました。今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 08:18