「(略)新型コロナウイルス感染症の初の国産飲み薬となる「ゾコーバ」が先週22日に緊急承認され、本日から医療現場への供給が開始されます。今朝は、その効果や意義等についてご報告したいと思います。
今回承認された「ゾコーバ」は、塩野義製薬が開発したもので、最大の効用はウイルスの増殖を抑える点にあります。(写真は11/24付公明新聞記事より)
発症から3日以内の服用を目安として、12歳以上を対象に、1日目は3錠、2~5日目は1錠で計5日間服用します。
最終段階の治験では、倦怠感や発熱、鼻水やせき、のどの痛みなど、オミクロン株に特徴的な5つの症状が消えるまでの時間が1日短縮する効果が見られたとのことであります。
一方で、妊婦や妊娠の可能性のある女性については使用できず、高血圧の薬など併用できない薬が36種類ありますので、主治医に相談するなどの留意が必要となります。
気になる費用ですが、当面、患者の負担はないということですのでご安心ください。
さて今回、軽症・中等症患者向けの「ゾコーバ」の承認は、3年近く続くコロナ禍の収束に向けた大きな追い風となるもので、これまでのように海外産の輸入に頼ることなく、国内で安定供給する体制が強化されることとなります。
また、従来からある点滴薬と比べ、飲み薬の場合は通院や自宅で治療することができますので、病床ひっ迫が回避されるなど医療機関の負担軽減が期待されます。
公明党はコロナ治療についてこれまで、重症・中等症・軽症という各症状に応じた薬が利用できるよう優先順位を決めて取り組み、治療の幅を広げてまいりました。
初めに、重症者の命を守るためにレムデシビルを活用するよう、いち早く訴えた結果、2020年5月に国内初のコロナ治療薬として特例承認されました。
続いて国民全員分の海外ワクチンの確保、そして重症化を防ぐ中和抗体薬の種類と対象の拡大を着実に実現いたしますとともに、
軽症者に使える海外産飲み薬の確保などを進め、そして今回、初の国産飲み薬の本格的供給へと繋げてきたわけでございます。
今回の承認について、長崎大学大学院の迎(むかえ)教授は、新型コロナの感染第8波が懸念される中、治療の選択肢を広げる大きな意義があるとしています。
これまでの2つ海外産飲み薬は、重症化リスクの低い患者に使うことはできませんでしので、自宅療養中の軽症者から同居者へ感染し、その方が重症化するケースが発生しました。
しかし今回、軽症者にも使える「ゾコーバ」が登場することによって、“家庭内感染”を防ぐ効果が期待されますとともに、国産ですから国内で安定供給できるという強みもしっかりと発揮することができます。
また、症状の改善が1日早まるという「ゾコーバ」の効果は、抗インフルエンザ薬のタミフルと同レベルであり、変異株の影響を受けにくいということですから、こうした点も患者にとって大きな安心材料となると思います。
今朝は、先週、緊急承認された初の国産飲み薬「ゾコーバ」の効果や意義等についてご報告させて頂きました。
引き続き、新型コロナから県民の皆様の命と健康を守るために全力で取り組んでまいりますので、今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 11:00