「(略)政府は先週28日、臨時閣議を開き、物価高や円安に対応する“総合経済対策”を決定しました。
私ども公明党の提言を踏まえ、高騰する電気・ガス料金など光熱費の負担軽減策のほか、子育て支援、賃上げ促進策などが盛り込まれる内容となりました。(物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策/内閣府ホームページより)
財源の裏付けとなる今年度第2次補正予算案の規模は一般会計総額約29.1兆円。今朝は、その概要についてご報告したいと思います。
総合経済対策は大きく4つの柱からなり、財政支出規模は39.0兆円程度となります。
1つ目は、物価高・賃上げ対策で12.2兆円
2つ目は、円安を生かした「稼ぐ力」の回復・強化で4.8兆円
3つ目は、「新しい資本主義」の加速で6.7兆円
そして4つめは、防災・減災など「国民の安全・安心の確保」に10.6兆円をあて、予備費として4.7兆円を確保しました。
閣議決定に先立ちまして、政府と自民・公明の与党両党は首相官邸で政策懇談会を開催。
岸田文雄首相は今回の対策について、「足元の物価高や世界経済の下振れリスクを乗り越え、日本経済を再生する」と強調し、補正予算の早期編成・成立をめざす考えを示しました。
1つ目の物価高・賃上げ対策では、まず、電気料金の軽減に向け、来年1月から、標準家庭で現行の2割に当たる月2800円程度(月400キロワット時使用の場合)を支援するとともに、都市ガス料金は月900円程度(月30立方メートル使用の場合)を補助し、LPガス(プロパンガス)も価格上昇抑制が図られます。
ガソリンなど燃油への補助金も継続され、これら光熱費と燃油価格の抑制策により、来年1月から9月ごろにかけて総額4万5000円程度の軽減をめざすとしています。
そして、賃上げの促進に向けて、中小企業の事業再構築や生産性向上を後押しする補助金を大幅に拡充することとしています。
2つ目の、円安を生かした「稼ぐ力」の回復・強化については、訪日外国人旅行消費額の年間5兆円超の目標達成に向けた政策パッケージを推進するとともに、2025年2兆円目標の前倒しなど農林水産物及び食品の輸出の強化を図ることとしています。
次に、3つ目の「新しい資本主義」の加速では、「イノベーションの原動力となるのは人であり、官民連携でリスキリングと成長分野への投資を推進し、構造的賃上げと成長力の強化を図る」ことを掲げ、労働者の学び直しへの支援を強化するとともに、スタートアップの起業促進、GX・DXの推進が盛り込まれました。
また、「人への投資」という観点から、子育て世帯に対する支援の強化が図られます。
これまで支援が十分でなかった0~2歳児に焦点を当て、産前から伴走型の相談支援の充実を図るとともに、その相談に応じて支援策を組み合わせ、産前産後のマタニティー用品や出産後のミルク代、おむつ代などの給付、一時預かりや家事支援などのサービスの負担軽減を一体として実施することとしています。
来年1月1日を基準日として妊娠届と出生届の提出時に計10万円相当の支援が予定されますが、今年4月以降の出産につきましても、さかのぼって適用する経過措置も設けることとしています。
4つ目の、防災・減災など「国民の安全・安心の確保」では、感染症対応の強化や持続的な国土強靭化の推進、外交・安全保障環境への対応に加え、子どもの送迎バスの安全対策や、消費者契約関連法の見直し、ウクライナ避難民への越冬支援等を講じることとしています。
政府によりますと、今回の経済対策による経済押上げ効果は実質GDP換算で4.6%程度と見込まれ、電気・ガス料金や燃料油価格等の負担軽減策を通じて消費者物価は1.2%程度以上の抑制が見込まれるとのことです。
このほか、対策には、物価高に対応して地方創生臨時交付金も活用したきめ細かい支援を速やかに行き渡らせることが明記されています。
補正予算が成立すれば、本日お伝えさせて頂いた各種の事業予算が県議会に配分されることとなります。
物価高や円安が続く中、私たちの生活を守るための 今回の“総合経済対策”が、一刻も早く、県民の皆様に安心を実感できるものとしてお届けできますよう、私も全力で取り組んでまいりたいと思います。今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 09:35