「(略)公明党は先週末、岸田総理に対し、現下のエネルギー・物価高騰などを踏まえ、政府が検討を進めている“総合経済対策”の策定に向けた提言を申し入れました。新聞報道等でも大きく取り上げられておりますが、今朝はその概要についてご報告させて頂きたいと思います。
この度の提言は、電気・ガス料金の負担抑制策や子育て世帯に対する伴走型支援の充実などが柱となっていて、対策の着実な実行に向けて速やかに補正予算を編成することを求めました。
これに対し、岸田総理からは、「与党の提言をしっかり受け止め、政府としての案を作らせていただく」との前向きな受け止めが語られました。
席上、公明党・高木政調会長は、さらなる値上がりが懸念される電気料金について、「生活者や事業者が負担の軽減を実感できる制度設計を急ぎ、実行してもらいたい」と要請するとともに、ガス料金に関しても価格高騰を抑える補助事業の創設を求めました。
また、ガソリンなど燃料の価格高騰に伴う激変緩和事業に関しては、来年1月以降も延長するよう訴えました。
次に、子育て支援ですが、妊娠時から出産・子育てまで一貫して相談に応じ、ニーズに即した必要な支援につなぐ伴走型相談支援の充実を要望しました。
高木政調会長は、「特に支援が手薄な0~2歳児向けに、インパクトのある支援策を実施してもらいたい」と強調し、0~2歳児を支援するための(自治体による)妊娠・出産・育児関連用品のクーポンや、産前・産後ケア、一時預かり、家事支援サービスなどの利用負担軽減を図る経済的支援の創設を提案しました。
さらに伴走型支援についても、「サービスや現物支給も含め、パッケージで考えてもらいたい」と要望。
このほか、提言では、賃上げ促進に向けて、中小企業のグリーン成長・デジタル化などの投資を後押しする事業再構築や、生産性向上のための各種補助金について大幅な拡充を要請いたしますとともに、不測の事態への備えとして、自治体が地域の実情に応じて活用できる地方創生臨時交付金や新型コロナ・物価高対策予備費の十分な積み増しも求めました。
次に、円安を生かした「稼ぐ力」の強化に向けては、旅行や飲食の需要喚起策を全国で強力に実施することを提唱し、農林水産物・食品の輸出をさらに拡大するため、設備投資などに支援を講じるよう訴えました。
一方、子どもの安全対策では、通園バスなどの事故防止対策を強化するよう明記するとともに、「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」は5年の期間終了後も対策を継続させることなど盛り込みました。
そして同じ日の夜、岸田総理と公明党の山口那津男代表が首相官邸で会談し、公明党の提言を受け入れる形で、家計への影響を緩和する観点から、来年1月の使用分から電気料金引き下げの措置を講じるとともに、ガス料金の負担軽減策も早期に実施することで合意し、月内に策定する政府の総合経済対策に盛り込まれることが決まりました。
会談後、岸田総理は、「エネルギー高騰が続いており、来年春以降、一気に2割から3割値上げとなる可能性がある」とし、「毎月の電力料金の請求で、実感できる形で負担軽減策を講じる」と述べられました。
また、電気料金の支援額は「平均的な負担増に対応する額」、ガス料金については「電気とのバランスを勘案し、適切な措置を講じる」とのことであります。
会談では、ガソリン価格高騰を抑制するために現在実施している石油元売り会社に補助金を支給する制度について、その上限額を調整しながら、来年1月以降も延長することが申し合わされました。
公明党の提言から与党間で方向性を合意するまで1日という、そのスムーズな流れもお互いの信頼あればこそであり、先行き不透明な中にあって政策を着実に前に進めていくためには、政権基盤が盤石であることが一層求められます。
政府においては、月内に策定する“総合経済対策”はもとより、“第2次補正予算”の編成につきましても、国民に希望と安心を与えるような形で、そして可能な限り、早期実現されることを心から期待したいと思います。
今朝は、公明党の政府への提言申し入れについてご報告させて頂きました。今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 14:03