「(略)県議会9月定例会は、先週で質問戦が終局し、今週は常任委員会での審査へと続いてまいります。
今朝は、先週行われた一般質問の中から主な質疑についてご報告したいと思います。
先週も多くの議員が取り上げたのが、「県立高校再編計画」についてであります。
地元テレビ等でも連日、報道がなされておりますが、学校によっては署名活動などの動きが広がる中、県民の理解をどのように得ていくのかという質問がありました。
教育長からは、今回の案は県内8地域ごとに設置した協議会で、2年にわたって協議を重ね了承されたものであり、現在は説明会で住民の声を直接聞く機会を設けているほか、今後、パブリックコメントも実施していく旨が述べられました。
そうして寄せられた意見から子どもたちに有益となる提言は柔軟に取り入れる姿勢を保ち続け、“生徒ファースト”の視点を何より優先させながら計画の実現に取り組む決意が示されました。
一口に“生徒ファースト”といっても、生徒の受け止めや考え方は様々であり、保護者やOBなど学校の存続を求める“地域ファースト”に基づく意見も重要な論点であります。
地域と子どもたちの未来が懸かるテーマであるだけに、場合によっては、もう少し時間をかけて合意形成を図ることも、県教委として重要な判断の1つではないかと私は考えますが、今後の議論がより丁寧に進められるよう、しっかりと注視してまいります。
次に、「不登校対策」についてであります。
これについて理事者からは、2020年度の県内の公立小中学校の不登校児童・生徒数は1,790人で増加傾向にあり、県としては市町と連携し、スクールカウンセラーの増員による相談体制の強化や、校内サポートルーム事業で得たノウハウの普及に取り組んでいるとの答弁がありました。
また、昨年10月からは、経済的な困窮家庭を対象にフリースクールの授業料減免補填やオンライン家庭学習に関する費用を負担するなど支援策を講じており、今後も、困難を抱える児童・生徒に必要な支援が届けられるように取り組むとの考えが示されました。
次に、「移住促進に向けた取組み」についてであります。
理事者からは、昨年度の県内への移住者は前年度から倍増の4,910人で過去最多を更新したとし、今年度は都市部での移住フェアを既に昨年を上回る8回開催し、県と南予5市町で子育て世代をターゲットに“移住体験ツアー”を行うなど独自の取組みを進めているとの報告がありました。
さらに今後、コロナ禍を契機とした急速なデジタル化や働き方改革に対応した施策を推進し、アフターコロナでも移住先として選ばれるよう戦略的に展開したいとの決意が述べられました。
次に、「災害時のデジタル技術の活用」についてであります。
理事者からは、本年7月の大雨警報発表時に、県の災害情報システムの新機能を活用してSNS上の被害状況をAIで抽出し、迅速な状況把握に繋がったとの答弁がありました。
また、消防車両に搭載した360度カメラ映像など民間企業の最新技術活用を現在検討中で、5G移動通信システム技術による高精細映像の伝送やドローンによる災害現場の3Dモデル化の実証などにも取り組む旨の答弁がありました。
最後に、「少子化対策」についてであります。
昨年の調査によりますと、結婚を望まない人の割合が男女ともに過去最高を記録するとともに、希望する子どもの数も過去最低と厳しい状況あるとのことで、
県ではこれまで17,338組のカップルを成立させてきた「えひめ結婚支援センター」でオンラインイベントを実施するほか、インターネット広告等を活用し、昨年度の20代新規会員が300人増の683人になったとの報告がありました。
そして今年度から、協定を結んだ保険外交員によるセンターの紹介などで会員増を目指すほか、紙おむつの購入支援や子どもの居場所づくりを通して、安心して生み育てられる愛媛の実現に向けて取り組む決意が述べられました。
以上、今朝は先週の一般質問の中から主な質疑についてご報告させて頂きました。
私も、これらの施策推進について全力で後押しをしてまいりたいと思います。今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 08:54