「(略)県議会では先週、各会派による代表質問、一般質問が行われ、論戦がスタートいたしました。
今朝はその中から、主な質疑についてご報告したいと思います。
まず、「新型コロナの医療提供体制の確保について」であります。
このことについて中村知事からは、今年に入って中等症対応の病床を172床積み増しし、現時点で41病院、最大488床を確保するとともに、陽性者登録センターの設置や休日の診療・検査機関の拡充、オンライン診療を含めた総合的な体制構築を図っているとの答弁がありました。
さらに今後を見据え、地域で感染症医療を担う専門医などの医療従事者育成の検討を進め、人材育成を含めた医療提供体制の確保に努めると述べられました。
おかげさまで現在、感染状況は減少傾向に転じておりますが、ウィズコロナの新たな段階への移行を目指し社会経済活動を着実に進めながら、想定される冬場の第8波に対する備えを含め、どう両立させていくか、私もしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
次に、「県立学校の再編整備について」であります。
ご案内の通り、県教育委員会は先般、来年度から10年間における県立学校振興計画案を発表し、具体的に全日制高校を55校から44校に再編する案が示されました。
現在、県下8つの地域で説明会が行われる中での、県民の関心が非常に高いテーマでありました。
このことについて教育長からは、県内では1学級から3学級といった小規模校が増え、その比率は全国平均の約2倍と極めて高くなっており、今後さらに生徒数の減少が見込まれる中、魅力的な学校づくりのためにも再編は避けて通れない課題との認識が示され、粘り強く県民理解を得ながら強い使命感を持って計画を推進したいとの決意が述べられました。
1990年に53,000人いた県立高校の生徒数は、昨年度は24,000人と半減以下へと減少する一方、学校数は57校から55校へ2校しか減っていないという状況の中、抜本的な見直しが避けて通れないことに異論はないと思いますが、果たして粘り強い県民理解を今後どう進めていくのか、私もしっかりと着目してまいりたいと思います。
次に、「行政のDXの取組みについて」であります。
現在、県ではスマホ等を活用して自宅からでも簡単に行政手続きができる、いわゆる「手のひら県庁」をめざし取り組んでいますが、今年度は100の手続きを対象にシステムを構築するとともに、市町と連携し、子育てや介護など27の手続きについて審査業務を電子化するとしています。
また、県は高度デジタル人材を“DX推進専門官”に任命し、県・市町の職員に助言や提案を行い、県全体のDX推進を支援していくとの考えが示されました。
次に、「マイナンバーカード普及促進について」であります。
私も本件の重要性を踏まえ、本会議で何度も提言を重ねてまいりましたが、この間、県では、大型集客施設に出張申請窓口を設置するとともに、“愛媛県版マイナポイント事業”を実施するなど積極的に取り組んだ結果、先月末時点で58,000人超に、約2億円分の県独自ポイントを付与したとの報告がありました。
物価高騰が続く中にあって、いささかなりとも生活面での支援や地域経済に資することを期待したいと思います。
また、交付率は8/末時点で全国平均を上回る47.8%で、今年度中に納税証明や県営住宅の入居申し込みなどがマイナカードで手続きできるよう、その利用機会の拡充に努めるとの答弁がありました。
最後に、「中国ECサイトでの販促支援について」であります。
県では、本年6月から楽天グループと連携し、中国大手ECサイトに自治体初となる特設ページを開設し、真珠や今治タオルなど245商品を販売しているとのことで、中村知事自ら登場するショート動画や現地で人気のインフルエンサーを起用したPRを戦略的に実施しながら、販促支援に取り組んでいる旨の答弁がありました。
日本の約15倍という巨大市場であり、世界市場の約半数を占める中国EC市場は、人口減少が加速するわが国にとって最重要市場といっても過言ではありません。
両国の良好な関係形成も含め、互いに発展していけるよう後押ししてまいりたいと思います。
以上、今朝は、先週行われた9月定例会の主な論戦についてご報告させて頂きました。今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 14:55