「(略)ご案内の通り、県議会9月定例会が先週、開会いたしました。
今定例会では約104億円の補正予算案を中心に審議が行われますが、今朝は、上程された今回の補正予算案の概要についてご報告させて頂きたいと思います。
まず、今回の補正予算案の柱は大きく3つで、1つ目は新型コロナへの対応、2つ目は肥料や飼料の価格、電気料金等の高騰対策、3つ目は防災減災対策となっています。
新型コロナへの対応につきましては、医療危機の回避に向けて緊急に実施すべき施策を迅速に実行に移した上で、感染拡大防止対策の強化として、高齢者施設等が行う自主検査やオンライン面会に使用する機器の導入を積極的に支援するとしています。
コロナ禍の長期化や無利子・無担保融資の返済本格化など厳しい経営環境に直面する中小企業者の経営改善等への支援につきまして、資金融資枠の追加や借入時の保証料補助等を行い、金融機関の伴走の下、経営改善等を図る中小企業者を支援する内容が盛り込まれました。
そして、アフターコロナを見据えた海外展開の推進につきまして、ベトナムのベンチェ省との経済協力に関する覚書を核に、現地の課題解決を図るビジネスモデルを創出するなど、県内企業の新たな海外事業展開を後押しいたしますとともに、ベトナムとの定期航空路線の誘致に向け、本県の認知度向上や、本年末の運航を目指すチャーター便の利用促進を図ることとしております。
さらには、本県で既に飛んでいた海外定期航空路線のうち、最も早い再開が見込まれるソウル線について、インバウンド・アウトバウンド双方での運航再開プロモーションを展開し、旅行商品の造成支援等を通じた利用促進を図ることとしております。
次に、2つめの柱、肥料や飼料の価格、電気料金等の高騰対策であります。
まず農林水産事業者に対しましては、国による直接支援に加えまして、県の方では6月補正予算で、コスト低減や生産性向上による生産基盤の強化に向けた取り組みを支援する予算を可決しましたが、長引く円安の進行等により未だ生産資材価格が高騰、高止まりしている状況が続いています。
このため、肥料コストの低減による農家経営の安定化に向け、農業者による施肥の効率化や、土づくりに必要な機械設備の導入、また、化学肥料の低減に向けた取り組みを支援することとしています。
また、飼料コスト低減や自給飼料の増産など、価格高騰の影響を受けにくい経営体制への転換を図る畜産農家、あるいは、生け簀内の飼育環境の改善を通じた餌やりの効率化を図るため、漁協等による養殖網の洗浄機器の導入支援と漁協等から組合員への貸し出し体制の構築支援にも取り組むこととしています。
次に、子どもや子育て世帯への影響緩和策です。
電気料金等の上昇が子どもの学習環境へ影響を及ぼすことのないよう、学校運営への影響緩和策として、県立学校等の管理経費を追加措置するとともに、私立学校の電気料金高騰分の一部を緊急的に支援することとしています。
そして、3つ目の柱、防災減災対策です。
西日本豪雨災害で甚大な被害を受けた肱川水系の緊急治水対策を引き続き推進いたしますとともに、県単独緊急防災・減災対策事業として、大規模災害に備えた緊急輸送道路や砂防施設等の整備に加え、とりわけ要望の多い河床掘削と河川管理施設の整備を重点的に実施することとしています。
その他、当面する課題への対応につきましては、南予の立入困難海岸における大量の漂着ごみ(軽トラ3万2,000台分)の回収処理を加速する予算、
また、昨年度、本県で初めて発生した高病原性鳥インフルエンザへの対応の検証結果を踏まえ、初動対応に必要な資機材を整備して次期流行期に備えるほか、
本県の認知度向上や寄附者の拡大を図るため、ふるさと納税ポータルサイトを追加・拡充する内容が盛り込まれました。
以上が、今回の補正予算案の概要です。
明後日の各派代表質問を皮切りに論戦がスタートいたしますが、私も皆様から寄せられた思いを代弁できるよう、しっかりと準備し臨んでまいりたいと思います。今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 09:57