「(略)明日から県議会6月定例会が開会となりますが、それに先立ち先週、中村知事から補正予算案が発表されました。予算総額は一般会計で178億668万円、特別会計で1,333万円、合計178億2,001万円となります。今朝は、その概要についてご報告したいと思います。
補正予算案の1つ目の柱は、新型コロナの感染対策と社会経済活動の両立に向けた取組み強化です。
コロナの受け入れ病床の追加確保にかかる医療機関への協力金支給のほか、学校での感染対策の強化に向けて県立高等学校5校、特別支援学校6校の寄宿舎の衛生環境の整備を進めます。
また、地域の実情に応じた消費喚起策を各市町に呼び掛け、例えばプレミアム商品券の発行や宿泊利用施設の利用助成、キャッシュレス決済に係るポイント付与など様々なしくみを考えて頂き、県と連携して消費喚起策を実施します。
さらに、アフターコロナを見据えた中小企業者等の新たなビジネスモデルの展開を支援するほか、観光需要の回復に向け、体験型コンテンツを含む観光周遊バスツアーの造成やサイクリングとバス移動を組み合わせたツアーの実施等に取り組む事業者を支援いたします。
2つ目の柱は、原油価格・物価高騰等への緊急対策と今後の影響緩和策です。
まず、生活困窮者など生活者への支援ですが、国の事業として低所得の一人親世帯を支援するため児童1人当たり5万円の給付金を支給いたします。
また、孤独・孤立の問題に関し24時間体制の電話相談窓口を設置しますとともに、経済的に困窮する家庭の不登校児童生徒のフリースクールの授業料やオンライン学習の経費の補助を行うほか、女性や障がい者の安定的な雇用創出に向けた取り組みも支援いたします。
特に影響が深刻な生産者・事業者への緊急支援と中長期的影響も見据えた競争力の向上についてですが、農林水産事業者の皆様には燃料油価格の激変緩和策など国が直接支援を行っておりますが、それに加えまして、県の方で施設園芸農家等のコスト低減や生産性向上に資する取り組みを支援いたします。
また、ロシア、ウクライナ等からの小麦の供給不安を受け、県内での生産拡大に取り組む団体等を支援しますとともに、畜産業者等の自給飼料のコストの圧縮につながる取り組み、また、林業・木材製造業者については生産性や燃費性能の向上に資する林業機械等の導入を支援したいと考えています。
さらに、魚類養殖業者の経営安定化に向けた餌代に係るコスト削減のための次世代型給餌機の導入を支援いたしますほか、省エネ性能に優れた漁船用エンジンの導入に係る国補助事業への上乗せの補助を行い、燃料コストの低減を図りたいと考えています。
このほか、生産者等を消費面から支えるため、県内外でプロモーションを展開し、県産かんきつや畜産物、水産物の消費拡大等にも取り組んでまいります。
国が燃料高騰の直接支援策を行い、県ではコスト低減・効率化につながるような後押しをする形でバックアップをしていきたいと考えています。
次に、中小企業者の支援ですが、特に燃料価格高騰により大きな影響を受けているのが、地域にとってなくてはならない公共交通事業者や物流を担う運輸事業者であります。
緊急の支援を行いますとともに、県内中小企業者等による原材料価格やエネルギー価格高騰に対する経営力の強靭化に向けた高効率設備あるいは省エネ設備の導入を支援いたします。
3つ目の柱である防災・減災対策の推進につきましては、国の内示を受け、山地の防災対策をはじめ道路改築や橋りょうの長寿命化、海岸・港湾・砂防施設の整備などを積極的に推進してまいります。
4つ目の柱のDX(デジタル変革)のさらなる推進など重要課題への対策強化ですが、デジタル技術の社会実装に向けたモデル事業の募集が想定を大きく上回ったため、モデル事業の枠を拡大し、国のデジタル田園都市国家構想を踏まえ、県や市町、事業者が利用可能なデータ連携基盤の構築、および県庁第一別館にDX関連企業と連携・協働を図る官民共創拠点をモデル的に整備したいと考えています。
また、先週お伝えしたマイナンバーカードの取得・利用の促進のほか、海洋プラスチックごみ調査で立入困難地域に大量の漂着ごみが確認されましたので、回収作業を加速し、全県エリアの詳細調査を行い、排出を削減するため飲食店に対し紙製の代替製品を提供し普及啓発を図る事業を盛り込みました。
以上、今朝は6月補正予算案の概要についてご報告いたしました。
県議会6月定例会は、明日から6/21までの15日間開催され、私も来週13日に一般質問に登壇する予定です。
しっかりと皆様のお声を県政にお届けいたしますとともに、補正予算案を中心とした審議に全力を尽くしてまいりたいと思います。
今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 19:07