「(略)県議会2月定例会は先週、一般会計約7033億円の新年度当初予算案を含む55件を可決し閉会しました。
今朝はその中から、私ども公明党として要望させて頂き盛り込まれたいくつかの事項についてご報告させて頂きたいと思います。
まず、中村知事が予算編成の第一に掲げた「新型コロナへの対応」につきましては、昨年度を上回る702億円が充てられ、「守り」である感染防止対策を徹底した上で、ポストコロナを見据え、社会経済活動の喚起に向けた「攻め」の事業が盛り込まれました。
そして私どもが要望しました、ワクチンの3回目接種の加速やコロナ禍における生活者・事業者支援、雇用の確保、また、自殺対策などの社会的孤立問題に対する支援や、納税・債務返済の猶予、支援制度の延長など、提言を重ねてきた事項が数多く盛り込まれ、心強く感じています。
次に、西日本豪雨災害からの復興ですが、58億円が充てられ、生活再建支援と防災機能の強化に加え、えひめ南予きずな博を中心に多彩な産業復興事業が盛り込まれました。
私も平成30年の被災直後、当時の石井国交大臣や谷合農水副大臣等に帯同し視察に訪れましたが、とりわけ被害の大きかった玉津地区の再編復旧が順調に進み、令和6年度には営農が再開できる見通しが開けました。復興の更なる加速に全力で取り組んでまいります。
また、きずな博と連携する形で南レク公園の魅力向上を図る各種事業が盛り込まれましたが、このことについて私は、所属する建設委員会におきまして、部局横断・官民連携で「新時代の南レク」という観点からコンセプトの見直しを図ることを提言いたしました。
昭和40年代の新全総による着想からスタートした南レクも、既に半世紀が経過しました。
老朽化対策も、年々減少が続く来場者数をどのように回復を図るかという検討も大事ですが、
南予が直面する課題の解決とポストコロナのデジタル社会を見据え、南予ならではの他にはない新たな価値をどう創出、発信するかを考える時期に入ったのではないか、南予きずな博は市町も民間も含めて検討を行い戦略を見直す好機にしてほしいとの要望を申し入れさせて頂きました。
その「えひめ南予きずな博」が、いよいよ来月24日から開幕します。
12/25までのロングラン開催ですので、県HP等をご覧の上、ぜひ多くの皆様に足を運んで頂ければと思います。
次に、今回の当初予算のトピックスともいえるのが「デジタル施策の積極展開」です。前年のほぼ2倍の約50億円が充てられました。
行政手続きのオンライン化による、いつでもどこでも手続き可能な“手のひら県庁”の推進や、5G活用による遠隔医療システム、1万人のデジタル人材の育成など、デジタル技術を活用した地域課題の解決や新たな価値の創造に向け、新年度は県政のDXがトップスピードで展開される見込みです。
これらに関し、私は委員会の中で、次のような意見を申し上げました。
「DX進展の恩恵はハンデの大きい方や地域から享受すべきであります。今回建て替えに入る久万高原庁舎については、県下最大の面積を有し、最高の高齢化率である同自治体だからこそ、最も“手のひら県庁”を実感できるよう、ハード・ソフト両面からデジタル実装を充実させてほしい」との要望を申し入れさせて頂きました。
また、新事業である工事監督のリモート化など、建設産業におけるICT導入促進事業につきましては、先の12月定例会一般質問で私が提案させて頂いた矢先のことであり、大変有難く感じております。
建設産業の更なる進化に期待を寄せますとともに、とりわけ気候変動による大規模災害、南海トラフ地震などの自然災害から命を守る防災・減災の強化に向け、引き続き建設産業のDXを強力に推進してほしいことを要望させて頂きました。
その他に、引き続き新年度も愛南町で遠隔医療のモデル事業が行われますが、知見とデータを着実に蓄えながらできるだけ早期に、過疎地や離島といった条件不利地をはじめとした全県的なサービス展開が可能となるよう後押しをしてまいりたいと思います。
以上、今朝は、先週閉会した県議会2月定例会を振り返り、公明党、そして私自身の提言から盛り込まれたいくつかの事項についてご報告させて頂きました。
いよいよ年度末でございます。入学や進学、就職等で人の移動がピークを迎えてまいりますが、どうか感染拡大に対する警戒を緩めることなく、引き続き感染回避行動へのご理解ご協力を賜りますよう、今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 17:09