「(略)県議会では明日から2月定例会が開会し、令和4年度当初予算案を中心とした審議がスタートします。
開会に先立ち予算案資料を調査しているところですが、おかげさまで公明党として要望させて頂いた施策が随所に盛り込まれており心強く感じています。
今朝は、当初予算案の中からいくつかの概要についてご報告したいと思います。
まず、当面する最重要課題である「新型コロナウイルス対策」であります。
県民の命や暮らしを全力で守るため「守り」の感染防止対策を徹底するとともに、ポストコロナを見据え地域経済、社会活動を下支えする「攻め」の喚起策が盛り込まれました。
そして、道半ばである西日本豪雨災害からの創造的復興に引き続き総力を挙げますとともに、先般、「あたらしい愛媛の未来を切り拓くDX実行プラン」が発表されましたが、将来の本県産業を担うデジタル人材の育成と県内産業や行政の力強いDXの展開を力強く推進する等としています。
さらに、中村知事の公約3本柱である「防災・減災対策」、「人口減少対策」、「地域経済の活性化」の総仕上げに向け、重点的に取り組むとしています。
順に見ていきますと、まず、「コロナ対策の強化」についてであります。
病床の確保と宿泊療養施設の運営をはじめ、自宅療養者の健康管理体制の強化に取り組み、地域外来・検査センターの運営など検査体制を強化するとともに、3回目のワクチン接種を促進するため市町や医療機関等への支援に取り組むほか、「愛顔の安心飲食店」の認証取得を推進していくこととしています。
二番目に、「豪雨災害からの創造的復興」です。
仮設住宅等で生活されている被災者の見守りや相談支援に取り組みますとともに、堤防等の新整備計画に基づく肱川水系の治水対策を推進してまいります。
また、「えひめ南予きずな博」の開催と併せ、南レク公園の魅力向上を図るとともに、かんきつ園地の再編復旧と生産力強化に向けた支援に取り組むとしています。
三番目に、「新たな未来を切り拓くデジタル施策の展開」です。
市町と協働し、高度デジタル人材の確保やデジタルデバイド対策を図るほか、スマホを使って行政手続きが行える「手のひら県庁」の実現など「行政のDX」を推進するとともに、最新ICT機器の利用を通じた障がい者の社会参加を促進するなど「暮らしのDX」を推進してまいります。
また、本県産業の「稼ぐ力」の強化に向け、高速無線通信を活用したデジタル技術の実装に取り組むほか、産学官が連携し、産業界が求めるデジタル人材の育成等に向けた体制の構築や、先進的な実証事業に取り組むフラグシップモデル企業の創出を図るなど「産業のDX」を推進してまいります。
次に、3つの柱からなる知事公約の内、「防災・減災対策」についてであります。
緊急避難道路の整備や河川堤防、砂防施設等の改修に加え、原子力災害に備えた避難経路の改良を行うほか、河川管理者や地域住民等が協働して取り組む流域治水対策を推進いたします。
また、災害時の防災拠点となる県庁第二別館の建て替えや県立学校施設の長寿命化改修を計画的に実施してまいります。
「人口減少対策」につきましては、南予への移住促進に向け、市町との連携による南予子育て移住応援パッケージを展開するとともに、釣りのメッカである南予地域の強みを生かし、大手釣り具メーカーと連携し、大都市圏の企業等からのワーケーション誘致を推進するほか、オンライン移住フェアを通じた県内全域への移住者の受け入れ態勢の拡充などに取り組んでまいります。
さらに、条例で設置した「子どもの愛顔応援ファンド」を活用して、官民協力の下、愛媛オリジナルの子育て支援策を推進する他、デジタルツールを駆使した独身男女の出会いの場の提供等、えひめ結婚支援センターの機能強化を図っていくこととしています。
「地域経済の活性化」につきましては、商工・観光関係では、厳しい経営環境にある中小企業への伴走支援に向け、新規融資制度の創設と保証料の補助を行うとともに、県内のシェアオフィスを活用し、大都市圏の企業の一部拠点をサテライトオフィスとして誘致するほか、ものづくり企業のアジア地域での販路拡大に向けた経済交流ミッションや、世界最大の越境EC市場である中国をターゲットとした県産品の販売促進プロモーションを展開してまいります。
また、4年ぶりとなる国際サイクリング大会を開催するほか、来島海峡大橋と欧米豪の各橋との姉妹橋の協定の締結により、しまなみ海道エリアへの誘客促進を図るほか、松山空港国際線の早期の運航再開と再開後の安定運航に向けたインバウンド・アウトバウンド両面での需要回復の促進を図っていくとしています。
以上、今朝は新年度の主な事業の概要を報告させて頂きましたが、当初予算額は一般会計で前年度比1.2%増の約7,033億円と、中村県政として最大規模となっています。
当初予算案は新年度の県政の方向性を占うものでありますから、私もしっかりと準備をして審査に臨みたいと思います。今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 10:02