「(略)長引くコロナ禍の中、市役所など自治体職員を装う「還付金詐欺」の被害が今年に入り急増しております。
県内各地で予兆電話が相次ぎ、県警は先週までアラートを発令しておりましたが、引き続き一層の警戒が必要な状況となっています。
今朝は、本県における還付金詐欺の現状等についてご報告させて頂きます。
還付金詐欺は、自治体職員または関係者を名乗る人物が「医療費を還付する」内容の電話をかけ、言葉巧みに現金自動預払機(ATM)に誘導し、指定した口座にお金を振り込ませるのが特徴です。
警察庁によりますと、2021年の還付金詐欺による被害は既に4000件を超え、昨年の2倍以上のペースで被害総額も約20億円増え45億円に上っているとのことであります。
コロナ禍で医療費に対する関心が高まっていることに目を付けた悪質な犯行といえます。
感染防止のため対面による人との接触に注意が必要とされる中、面会することなく電話だけで送金させることができる点も、還付金詐欺が増えている一因とみられています。
特に、被害者の94%が65歳以上の高齢者であり、コロナ禍で在宅時間が長くなる中、相談できるご家族やご友人との接触機会が減っていることが背景にあるとされます。
被害に遭わないために、まず重要なことは、お一人お一人が強い警戒心を持つことでございます。
警察庁の調査では、被害者の9割が「自分は被害に遭わないと思っていた」とのことで、そうした心の隙を犯行グループは突いてまいります。
警察庁は、
▽かかってきた電話でお金の話が出たら、一旦電話を切って、家族に相談する
▽常に、留守番電話機能を設定しておく。もしくは、迷惑電話防止機器を利用する
▽公的機関の名を出されても信用しない・・・といった注意を呼び掛けている。
被害を未然に防ぐには、官民挙げた取り組みが重要となってまいります。
警察庁と金融庁では、全国銀行協会などと「ストップ!ATMでの携帯電話」運動を展開し、だまされた高齢者が現金を振り込まないよう水際対策として、ポスターの掲示やお声掛けに努めております。
また、本県におきましても、携帯電話で通話しながらATMを操作している方を見かけたら、積極的なお声がけを行う「愛媛のおせっかいになろうキャンペーン」を推進中でございます。
1人でも多くの県民の皆様にご協力をお願い申し上げたいと思います。
今朝は、県内で高齢者をターゲットに急増する「還付金詐欺」の現状等についてご報告させて頂きました。今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 09:56